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海外レース他 ニュース

投稿日: 2021.10.28 23:14
更新日: 2021.10.28 23:17

根本悠生 2021インターナショナルGTオープン第7戦バルセロナ レースレポート

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海外レース他 | 根本悠生 2021インターナショナルGTオープン第7戦バルセロナ レースレポート

 24日午前に行われた公式予選Q2はムーランが担当。気温10.2度、路面温度は10.4度と昨日行われた公式予選Q1よりもさらに冷え込むなか、ドライコンディションでQ2は実施された。

 ポールポジションは1分43秒085を記録した72号車マクラーレンが獲得。2番手に87号車メルセデス、3番手に7号車マクラーレン、4番手に47号車メルセデスと、マクラーレン、メルセデス陣営が前方2列を分けあった。一方、19号車ムーランはトップから1.584秒遅れの1分44秒669となり、14番手でQ2を終えるも、5グリッド降格ペナルティにより、レース2は19番グリッドからのスタートとなった。

YouTube:https://youtu.be/05uQPFYUEn0

■Race2:5th

 24日午後、60分間の決勝レース1は、気温21.1度、路面温度27.1度、湿度55%と、ほぼレース1と変わらないコンディションのもと、スタートを迎えた。

 下位グリッドはアマチュアドライバーがスタートを務めていたこともあり、19号車ムーランはオープニングラップで14番手までポジションアップ。さらに、2周目には4台をかわし、11番手までポジションを上げることに成功した。

 上位勢のマシントラブルで10番手を走行も、14周目には同じランボルギーニの17号車にかわされふたたび11番手に。このタイミングでピットレーンオープンを迎え、ランキング3位を争う77号車ポルシェがピットロードに滑り込んだことから、19号車ムーランも同じく14周目終わりにピットイン。

 後半スティントを担当する19号車根本は16番手でコース復帰、ピットレーンクローズドを迎えるころには8番手までポジションを上げることに成功すると、19号車根本は87号車メルセデスとの激しいポジション争いを繰り広げる。

 21周目、5番手を走行していた87号車メルセデスは14コーナー(シケイン)で先行する97号車アストンマーティンをオーバーテイク。続けて根本も97号車アストンマーティンを15コーナー、シケインの出口でかわしにかかるも、立ち上がり97号車アストンマーティンが右リヤに追突。根本の19号車はスピンを喫してしまう。

 このアクシデントにより、10秒近くタイムロス、8番手までポジションを下げた根本だったが、チェッカーまでの20分間で怒涛の追い上げをて見せることとなる。22周目に17号車ランボルギーニを、26周目に97号車アストンマーティンを、29周目には7号車マクラーレンを次々とオーバーテイクし、残り時間5分を目前にして5番手までポジションを上げる。

 この怒涛の追い上げには、2番手を走る77号車ポルシェの存在があった。シリーズランキング3位を決めるにはあと2ポイント、77号車よりも多く獲得するしか残されていなかったからだ。しかし、77号車とのギャップは20秒を超えていた。
 
 33周目、72号車マクラーレンがトップチェッカーを受けた。2位には77号車ポルシェが入り、ソウセックのランキング2位、アル・ズベイルのランキング3位が決まった。3位にはチャンピオンを決めている63号車ランボルギーニ。19号車根本は猛烈なオーバーテイクショーを繰り広げるも、5位でチェッカーとなり、シリーズランキングは4位で2021年シーズンを終えることとなった。

 根本は今季、優勝を手にすることはできなかったものの、14レース中13レースでポイントを獲得、5度の表彰台登壇という安定性を見せたこと。また、チームメイトとして63号車のランボルギーニのタイトル獲得に貢献し、経験の浅いムーランを引っ張る19号車のエースとしてチームに大きな貢献を果たした。

 また、コース上ではときにアグレッシブな走りを見せ、国際映像では“Japanese Missile”と評されることも。F1を開催するヨーロッパ各地の著名なサーキットを転戦するGT3選手権、インターナショナルGTオープンでの経験は、今後のキャリアを形成する上でも、学びの多いものとなっただろう。決して忘れることができない悔しさとともに、すでに2022年シーズンへの準備を進めているところだ。

 欧州GTレースで孤軍奮闘し、“世界一のGTドライバー”を目指す根本悠生の走りからは、来シーズンも目が離せないものとなりそうだ。

レース2の21周目。19号車ランボルギーニ・ウラカン GT3 エボは97号車アストンマーティンと接触し、スピンを喫してしまう
レース2の21周目。19号車ランボルギーニ・ウラカン GT3 エボは97号車アストンマーティンと接触し、スピンを喫してしまう
インターナショナルGTオープンに参戦する根本悠生(VSR)
インターナショナルGTオープンに参戦する根本悠生(VSR)

YouTube:https://youtu.be/m87qsOvAiig


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