F1ワールドチャンピオン、ルイス・ハミルトンは、昨年タイトルを争ったフェリペ・マッサがシンガポール・ゲートによりタイトルを奪われたと発言したことは“ショック”であると述べ、自分は正々堂々とタイトルを勝ち取ったのだと主張した。
マッサは先週、“シンガポール・ゲート”によって去年のシンガポールGPのリザルトおよび2008年のタイトルの行方さえも変わってしまったと主張した。2008年シンガポールGPでマッサはレースをリードしていたものの、ネルソン・ピケのクラッシュによってセーフティカーが出動、大勢のドライバーがピットに殺到する中で、フェラーリのクルーがミスを犯し、マッサのマシンは燃料ホースをつけたまま発進。この大失態によりマッサは後方にポジションを落とし、13位フィニッシュに終わった。わずか1ポイント差でタイトルを逃したマッサは、ピケによる故意のクラッシュがなければ、結果的に自分がタイトルを獲っていたと主張、法的手続きをとることも考えたと述べている。
チャンピオンを手にしたハミルトンは、1シーズンの間にはたくさんの“もしも”があるものであり、マッサがいまさらこのようなことを言うのは驚きだと述べた。
「彼がそんなことを言うなんてショックだ」とハミルトンはAP通信社に対してコメントした。
「彼はフェアなドライバーだと思っていたし、僕らふたりは最後までファアなバトルをしたことを彼も分かっていると思っていたのに。少なくとも僕としてはフェアな戦いだったと思っている」
「彼が順調に回復し、また元気になって元の生活に戻ったと聞いて、嬉しい。でも、(昨シーズンは)タフなシーズンだったということ、僕らに言えるのはそれしかない。いろいろなことが起こった」
「シーズンの中で、もしああだったら、もしこうだったら、というような事はたくさん起こった。だから彼があんなことを言ったことに僕は少し驚いている。僕らは本当にフェアに戦って、僕は正々堂々とタイトルを勝ち取ったと思っている。だから彼が言ったことは気にしないよ」