プレビュー:2013バルセロナ公式Formula Oneテスト
各チーム、最終プレシーズンテストでより多くのタイヤデータを収集へ
2013年2月27日、ミラノ
今週の木曜日から日曜日まで、バルセロナで4日間のFormula One最終プレシーズンテストが行われます。文字通り、翌月オーストラリアで開幕するシーズン前の最終テストとなります。先週のテストと同じく、今回もカタロニア・サーキットがテストの舞台となるため、各チームは、新型マシンのセットアップや燃料搭載量を変化させてタイヤ性能やデグラデーションを評価した先週のデータを活用することができます。
ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター
ポール・ヘンベリーのコメント:
「先週のテストは気候に恵まれませんでした。そのため、タイヤが理想的な作動温度領域に達することができず、例外的なデグラデーションが発生しました。今回は少しでも一般的なコンディションになることを期待します。そうなれば、各チームがより適切なデータを収集することが可能になるでしょう。再びバルセロナに戻ることにより、各チームは前回のデータを活用することができます。2013年型タイヤは、コンパウンドとタイヤ構造がともに昨年から変更されているため、今回のテストで行われる作業は非常に重要なものになるでしょう。テストの段階においては、コンディションが一般的なものとは限らないので、チームやドライバーにとって開幕戦の結果を予測することは非常に難しいと言えます。過去2年の経験によると、シーズンを通じてタイヤデグラデーションは大きく減少し、ウィンターテスト時の約半分ほどになっています。今年のデグラデーションは2012年時よりも大きくなり、バルセロナでハードコンパウンドを使用した場合、レースコンディションでラップあたり0.15〜0.18秒のデグラデーションレートになると見ています」
テストの概要:
・バルセロナでは、マシンあたり最大35セットのピレリの新型P Zeroスーパーソフト、ソフト、ミディアム、ハードコンパウンドを使用することができます。必要があれば、Cinturatoインターミディエイトとウェットタイヤも使用可能です。各チームは、マシンあたり年間100セットのタイヤをテストで使用することができます。ピレリは、バルセロナでテストされるマシンあたり20セットのタイヤを選択し、各チームは、それに加えてさらに15セットのタイヤを選択することが許されています。前回のテストで使用されなかったタイヤを今回のテストに持ち越すことも可能です。
・バルセロナでは、幅広いパラメーターをテストし、タイヤへの影響を確認することができます。ラップ中の約60%をフルスロットルで走行し、ストレートでは約16秒間トップスピードで走行します。ミディアムもしくはハイレベルのダウンフォースセットアップが用いられます。ブレーキは多用され、やや粗い路面によってタイヤの摩耗は大きくなります。
・全長4.655kmのカタロニア・サーキットで行われた前回のテスト時のレースシミュレーションデータによれば、各チームやFIAならびに主催者が期待する決勝時の2〜3回のピットストップ目標は達成されそうです。寒い気候によってデータ収集プロセスは妨害されたものの、全ての初期データは目標達成を示しています。
テストの数値:
コンパウンド/各マシンに割り当てられるセット数*/2012年テスト時の最速タイム
スーパーソフト/1/1分22秒155(Day3)
ソフト/5/1分22秒030(Day4)
ミディアム/5/1分22秒721(Day4)
ハード/6/1分22秒708(Day4)
インターミディエイト/2/1分43秒343(Day3)
ウェット/1/1分48秒596(Day3)
*上記のセット数は、各チームとの契約に基づきピレリによって決定されたものです。各チームは、テストの目的でさらに15セットのタイヤを選択する可能性があります。