ピレリのポール・ヘンベリーは、スペインGPで起きたトレッドの剥離がデブリによるオーバーヒートだったと語った。

 今シーズンのピレリは、タイヤデグラデーションの大きさとともに、バーレーンやスペインで多発したトレッドの剥離にも強い懸念を受けている。テクニカルディレクターのヘンベリーは、今回のデラミネーションがデブリに起因するものだったと語っている。

「トラック上のデブリに起因するデラミネーションを回避すべく改善を進める。ここで指摘しておきたいことは、トレッドが剥離するデラミネーションはいずれの場合でもタイヤの核心構造に影響を及ぼすことは無く、ドライバーは安全にピットまで走行しタイヤ交換を受けることができるという点だ。今回のデラミネーションは、デブリによるダメージがトレッドをオーバーヒートさせたことによるものだった」

 ピレリは、4ストップレースとなったスペインGPの結果を受け、6月のカナダGPからタイヤ構造を変更した新しいタイヤレンジを供給することを決めた。この新レンジは、耐久性とパフォーマンスを両立させるため、2012年型と2013年型の要素を併せ持つとされている。

「我々の目的は、2012年型の安定性と2013年型のパフォーマンスをミックスした新しいタイヤレンジを各チームに供給することだ。タイヤ企業として、我々は常に必要な改善を迅速に行ってきた。今シーズンこれまでのレースデータを分析後、スペインGPでのピットストップ回数が多すぎることが明白になったため、タイヤにさらなる変更を加えることを決定した。スペインGPは4ストップによる優勝だったが、これは我々の歴史上1度しか経験していないことだ。今回の変更により、タイヤは以前ほど酷使されず、ピットストップ回数が削減される」

 またヘンベリーは、タイヤテストが限定されていることも今回の事態を招いた要因のひとつだと考えている。
「テスト時間が限定されていることもあり、現在のレギュレーションに合わせたオリジナルの2013年型タイヤレンジのパフォーマンス志向が強すぎたことは明らかだ。この問題が認識されたため、我々は迅速に解決することを決定した。現在のウインターテストのレギュレーションが、低い気温と時間的制約のために、レース時と同じコンディションでのタイヤテストの機会を制限しているということを力説しておきたい。各チームも我々と同様に、より多くのテスト機会と新たなテスト地を要求している。我々は、マシンの高速化(ラップあたり最高3秒の改善)を考慮に入れて、慎重なシミュレーションを基に2013年型タイヤを開発したが、それでも十分ではなかった」

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