ホッケンハイムの責任者が今季のドイツGP開催を断念したと語った。2015年のドイツGPはニュルブルクリンクで行われる予定だったが正式契約に至らず、ホッケンハイムでの開催実現に期待がかけられていた。

 F1商業面のボス、バーニー・エクレストンとホッケンハイム側は数カ月にわたって交渉を行ってきたが、今週火曜、同サーキットの責任者、ゲオルク・ザイラー氏はドイツのBild紙に対し、ホッケンハイムでの今季ドイツGP開催を断念したと述べた。

「(今年)ここでF1レースを開催するという望みはもはや持っていない」とザイラー氏。
「我々は何年にもわたってファンを喜ばせるために全力を尽くしてきた。(だが)ここでレースの準備を行う時間はもはやない。(今から開催計画を進めても)イベントの質が低下するだろう」

 ニュルブルクリンクと合意に達することができなかった後、エクレストンはホッケンハイムと交渉していたが、1月末の段階で、今季ドイツGPは開催されない可能性があると示唆していた。

 最終的にホッケンハイム側が開催不可能という決断を下したとすれば、エクレストンはFIAに対しそれを報告し、今年のドイツGPは正式にキャンセルされる。

 ホッケンハイムは、レギュレーションの面でも、レースを開催しないのであれば早い段階でそれを決める必要があった。グランプリが近づいてからキャンセルをした場合、その後の開催に影響するからだ。

 F1スポーティングレギュレーション5.6条には、「イベントのキャンセルを開催まで3カ月以上前に文書でFIAに通知しなかった場合、FIAがキャンセルが不可抗力によるものであると判断しない限り、そのイベントは翌年のカレンダーの一戦になるとはみなされない」と記されている。
 ドイツGPは7月17~19日の開催としてカレンダーに掲載されており、この規則に従うと、あと1カ月ほどで正式にキャンセルしない場合、2016年の開催もできなくなる可能性がある。

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