ミハエル・シューマッハーの元ライバル、デイモン・ヒルは、シューマッハーはいくぶん不本意な形でF1を引退したためやり残した仕事があるのだろうと述べ、彼は復帰のチャンスをつかむべきだと主張した。
シューマッハーがメルセデス・グランプリと契約して来季F1に復帰するのではとの報道がここ数週間なされており、ドイツメディアは、両者はすでに口頭での合意に達したと報じている。
一連の報道に関し、ヒルは、2006年、フェラーリはキミ・ライコネンを獲得するためにシューマッハーを引退に追い込んだと示唆し、シューマッハーは今もレースへの情熱を失っておらず、復帰すれば優勝も可能なはずだと述べた。
「正直な意見として、ミハエル・シューマッハーがカムバックするのは間違ったことではないと思う」とヒルはイギリスのザ・タイムズ紙において記している。
「僕は37歳の時にジョーダンで優勝した。41歳のミハエルがロス・ブラウンのマシンで勝てないはずがない。ロスはタイトルを獲得しており、来年のマシンは最初からコンペティティブなはずだ。なにより彼はミハエル・シューマッハーなのだ」
「彼は体力的に申し分ない。彼はこれまで他のことは全くしてこなかった。このことだけに自分を捧げてきたのだ。それに、彼がバイクのレースをしていることから考えて、まだスピードを欲していることが分かる。彼は2006年に不本意な形で引退をしたのだと私は思う。彼はやめようと決心したのではなく、そうさせられたのだ。あれは政治的な事情によるもので、フェラーリによってああいう決断を下すよう追い込まれた。したがって彼にとっては満足いかない部分がいくぶんあり、おそらくやり残した仕事があるのだろう」
「唯一の問題は今年バイクレースで負った首の怪我だ。そのせいで夏にフェリペ・マッサの代役として復帰することができなくなった。だが、その点がクリアになれば、彼は、さらにスターとしてのパフォーマンスを見せるための身体的な準備は整っており、モチベーションも持ち合わせているだろう」