セバスチャン・ベッテルに対する審議で暫定扱いとなっていたF1日本グランプリの予選結果だが、ベッテルへの処分が決定した結果、ザウバーの小林可夢偉は日本GPでの日本人ベストグリッドを獲得することになった。
6日に鈴鹿サーキットで行われたF1日本GPの予選は、レッドブルのセバスチャン・ベッテルが日本GPで4年連続となるポールポジションを獲得。ホームレースとなる日本人ドライバーの可夢偉も見事に最終予選のQ3に進み、最後の計測ラップで4番手タイムを記録。3番手タイムを出した昨年優勝のジェンソン・バトン(マクラーレン)がギヤボックス交換により5グリッドの降格を受けるため、決勝レースの3番グリッドを手に入れた。
しかし、予選の正式結果はすぐには出されなかった。ポールを獲得したベッテルがフェルナンド・アロンソに対するブロック行為でレーススチュワード(審査委員)に召喚を受けたからだ。
両者はアロンソが選手権ランキング1位、ベッテルが同2位でタイトル争いを繰り広げている真っ只中。お互いに主張を譲らず、スチュワードの決定は遅れに遅れた。
当初はキミ・ライコネンがコースオフした際の黄旗提示中に4番手タイムを記録した可夢偉が審議の対象になると考えられていたが、可夢偉がスチュワードに呼ばれることはなく、後になってベッテルがアロンソの進路を妨害したとして召喚されていたことが分かった。
FIAからの発表によれば、結局ベッテルは警告処分に留められ、グリッド降格はなし。可夢偉の4番手タイムはもともと審議の対象になっていないため抹消されることもなく、3番手バトンの降格により、決勝は3番グリッドからスタートすることが決まった。
可夢偉の3番グリッドは、2004年の佐藤琢磨の4番手を更新するもので、日本GPでの日本人ベストグリッドとなる。