BMWザウバーのロバート・クビカとニック・ハイドフェルドは、今年初めてF1が開催されるアブダビのヤス・マリーナ・サーキットへのチャレンジを楽しみにしていると共に、このレースがBMWザウバーにとって最後のレースとなることで幾分感傷的にもなっている。
BMWザウバーは今季前半低迷し、BMW本社は今季末でのF1撤退を決定した。今季これまでのところ、表彰台はハイドフェルドのマレーシアとクビカのブラジルのみだが、終盤調子が上がってきているだけに、ふたりはBMWの最後のレースでいい結果を出してシーズンを締めくくりたいと考えているはずだ。
「アブダビに行くのは初めてだ」とクビカは言う。
「僕らのところにはシミュレーターがないから、インターネットといくつかの資料でしかこのコースは知らない。でもとても面白そうなコースだね。特にサーキット周辺の施設や建物はとてもいいみたいだ。といっても、F1マシンで実際に走ってみるまでは、サーキット自体を判断するのはかなり難しい」
「でも同じようなことはこれまでにも経験済みだ。2008年にはバレンシアとシンガポールが新たに加わっているからね。幸い、僕は(初めてのコースでも)割りとすぐに慣れて、いいペースで走れるタイプのドライバーだ。金曜にはコースを学習するためにたくさんのマシンがコースに出るだろうね。実際に走るのがすごく楽しみだ。このレースがこのチームで走る最後のレースになる。でも来年また彼らとグリッドで会えるのをとても楽しみにしている」
「また夏の雰囲気を味わえるのがすごく楽しみだ」とハイドフェルドはコメントしている。
「家族と一緒に数日早めにアブダビ入りするんだ。新しいサーキットを走るのは興奮するよ。あそこに行ったことがある人間は皆、素晴らしい場所だと言っているし、新しいコースを学ぶのはいつだってとても楽しいからね。シミュレーターがないことで不利になったことは今までないし、初めてガレージから出てコースを走る時に、より一層エキサイティングになると思う」
「チーム全員にとって特別なレースになるだろう。今のところ、これでさよならなんだって気分にはなっていない。でもアブダビに行ったらそうはいかないんだろうね。すごく感情的になるかもしれない。このチームが2010年のグリッドに加われることを心から願っている」