2013年アブダビグランプリフリー走行
ピレリのミディアムとソフト、アブダビの照明の下で走行
2013年11月1日、ヤス・マリーナ
アブダビグランプリ金曜フリー走行2回目(FP2)開始から約30分後に日没が訪れ、各チームは、高温となったフリー走行1回目(FP1)で太陽光の下での走行を、FP2で冷涼な夕闇の中での走行を行いました。本日の最速タイムは、今シーズンのチャンピオンを獲得したレッドブルのセバスチャン・ベッテルが記録した1分41秒335でした。ベッテルは、FP2の中盤、P Zeroイエロー・ソフトタイヤで、このベンチマークタイムを記録しました。アブダビグランプリには、インドグランプリと同じ組み合わせであるP Zeroホワイト・ミディアムとP Zeroイエロー・ソフトが選択されています。しかし、レース週末序盤の今日の段階においても、特にソフトタイヤの摩耗とデグラデーションのレベルは、インドグランプリと比較して非常に低くなっています。
路面温度が45°Cに達したFP1では、ロータスのロマン・グロージャンがミディアムタイヤで最速タイムを記録しました。各チームは、FP1ではミディアムコンパウンドのみを使用し、FP2からソフトタイヤを使用しました。フォース・インディアのポール・ディレスタに発生したホイールリムに損傷を与えたブレーキの問題以外は、両セッションを通じてタイヤに関連したトラブルは発生しませんでした。
ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター
ポール・ヘンベリーのコメント:
「アブダビの金曜フリー走行は、両セッション間のコンディションが非常に対照的となることが他にはないユニークなところです。FP2が予選および決勝と同時間帯で、FP1での摩耗とデグラデーションはそのままあてはまらないのでFP1の有用性は限られます。しかし、リアタイヤのライフに直接的な相関関係を持つトラクションが重要視されるアブダビでの決勝用セットアップを評価するうえでは、マシンを走行させることは常に有益です。FP1は、例年通り、トラック上のダストによりとても滑りやすい状態で、グレイニングが発生していたチームも見られました。現時点では両コンパウンド間にはラップあたり約1.5秒の性能差があるため、戦略が鍵となるでしょう。明日の予選トップ10ドライバーはおそらくソフトタイヤを使用するでしょうから、スタート時のタイヤを自由に選択できる予選11位以下のドライバーにも潜在的なチャンスがあります。まだ分析しなければならない大量のデータがありますが、決勝では、路面温度は低下していくため、通常よりも長い最終スティントが走行され、ピットストップは1〜2回になると予測しています」
本日のラップタイム上位:FP1
FP1
1 グロージャン 1分44秒241 ミディアム中古
2 ハミルトン 1分44秒433 ミディアム中古
3 ベッテル 1分44秒499 ミディアム中古
FP2
1 ベッテル 1分41秒335 ソフト新品
2 ウェバー 1分41秒490 ソフト新品
3 ハミルトン 1分41秒690 ソフト新品
本日の統計:
ソフト
走行距離* 1,827
使用セット数** 22
最多ラップ** 24
ミディアム
走行距離* 4,892
使用セット数** 45
最多ラップ** 30
*本日のFP1とFP2での全ドライバーによる総走行距離(km)
**コンパウンド毎の全ドライバー統計
荷重:
減速時の最大Gフォース(縦方向の荷重) ターン8で-4.75G
コーナリング時の最大Gフォース(横方向の荷重) ターン3で4.3G
今日の豆知識:
4度の世界王者獲得最年少ドライバーとなったセバスチャン・ベッテルは、日曜日の決勝で優勝すると今シーズン7連勝となり、ミハエル・シューマッハの記録と並びます。しかし、連勝に関してはさらに上の記録があります。アルベルト・アスカリは、1952年のラスト6戦を連勝し、1953年の開幕から3連勝を遂げ、トータルで9連勝を全てピレリタイヤで達成しています。