英AUTOSPORTが2014年アブダビGPを戦った全ドライバーを10点満点で評価、満点がダニエル・リカルドに与えられた。ケータハムと共に最終戦に復帰した小林可夢偉にも高い評価がなされている。
英AUTOSPORTのF1担当編集者エド・ストローは、F1第19戦を振り返り、満点の10点を4位獲得のリカルドに与えた。彼はウイングの違反によるペナルティを受け、ピットから決勝をスタートすることになったが、最終的に4位までポジションを上げた。
「リカルドにこれ以上何か望むことを見つけるのは難しい」ストロー。
「予選でも決勝でもチームメイトに勝ち、後方から4位まで追い上げ、素晴らしいシーズンをいい形で締めくくった」
「今回も彼はバトルのうまさと速さの両方を見せつけた」
9点と評価されたのは、ルイス・ハミルトン、フェリペ・マッサ、ニコ・ヒュルケンベルグの3人だった。
メルセデスのハミルトンは2番グリッドからスタートして優勝、タイトルを獲得した。
「アブダビでハミルトンに必要だったのは、ミスを避けタイトル争いのプレッシャーに打ち勝つことだったが、見事にそれをやってのけた」
「予選では(ニコ・)ロズベルグほどの速さはなかったものの、決勝では必要な仕事をやり遂げ、勝利でタイトルを決めた」
ウイリアムズのマッサは4番グリッドから2位表彰台を獲得した。
「Q3最後のランで渋滞のためにフロントタイヤの温度を十分に温めることができず、予選3位あるいは2位を逃した。それを除けば今週末のマッサは本当に素晴らしかった」
「Q3でその問題さえなければ予選で(バルテリ・)ボッタスより速さを持っており、決勝でも見事な走りを見せて、驚くことに優勝争いに挑んでみせた」
フォース・インディアのヒュルケンベルグは12番グリッドから6位でフィニッシュした。
「予選ではもう少しだけいいタイムを出せた可能性もあったが、ヒュルケンベルグにとって素晴らしいシーズン最終戦となった」
「決勝では(ケビン・)マグヌッセンとのインシデントによって5秒ペナルティを科されたが、見事な走りで挽回した」
「ペナルティを消化した上で、(チームメイトのセルジオ・)ペレスより10秒前でフィニッシュした」
ポールポジションを獲得してタイトル獲得にわずかな希望をつないだロズベルグは、決勝中にERSのトラブルに見舞われ、周回遅れの14位という結果に終わった。彼には8点の評価が与えられている。
「予選では必要な仕事をし、再びポールポジションを獲得した。だがスタートでホイールスピンを起こし、順位を落とした」
「ERSのトラブルにうまく対処し、マシンからいいペースを引き出して走ったが、タイトルの望みは消えた」
「それでも彼は速さを失ったマシンで最後まで走り続けた」
ケータハムの可夢偉は16番グリッドからスタートし、マシントラブルによってリタイアを喫した。
「小林はケータハムでいつもどおりいい仕事をしたが、マルシャは欠場、中位グループとの差は大きかったため、必然的に静かなレースになり、最終的にはリタイアせざるを得なかった」
「今回も彼はグランプリドライバーとして非常に有能であることを証明した。しかしこれ以上の仕事をするのは不可能だった」
英AUTOSPORTによる2014年第19戦アブダビGPでの各ドライバーの点数は以下のとおり(10点満点)。
■レッドブル・レーシング
セバスチャン・ベッテル:7点
ダニエル・リカルド:10点
■メルセデス
ルイス・ハミルトン:9点
ニコ・ロズベルグ:8点
■フェラーリ
フェルナンド・アロンソ:7点
キミ・ライコネン:7点
■ロータス
ロマン・グロージャン:8点
パストール・マルドナド:7点
■マクラーレン
ジェンソン・バトン:8点
ケビン・マグヌッセン:6点
■フォース・インディア
ニコ・ヒュルケンベルグ:9点
セルジオ・ペレス:8点
■ザウバー
エイドリアン・スーティル:6点
エステバン・グティエレス:7点
■トロロッソ
ジャン-エリック・ベルニュ:6点
ダニール・クビアト:8点
■ウイリアムズ
フェリペ・マッサ:9点
バルテリ・ボッタス:8点
■ケータハム
小林可夢偉:7点
ウィル・スティーブンス:8点