毎グランプリ、英AUTOSPORTが全22人のドライバーを10点満点で評価しています。F1サマーブレークの今、この評価を元にして前半戦のドライバー評価をまとめてみました。

 英AUTOSPORTは各ドライバーのレースウイークエンド通してのパフォーマンスをチェック、毎戦後にドライバーごとに点数を発表しています。この点数を合計して平均点を出し、それに基づいて前半戦評価によるドライバーランキングを作成しました。

 今回は「前半戦ドライバー評価まとめ企画第二弾」として、22人中のトップ10圏外を発表いたします(第一弾はこちら→「認められた可夢偉の実力:英誌評価 前半戦まとめ」)。

 それでは評価点平均が低かった22位からカウントダウンしていきます。なお、参考までに2014年11戦終了時のドライバー選手権の順位も添えてあります。

●22位 エステバン・グティエレス(ザウバー)
F1ランキング 20位
英AUTOSPORT平均評価点 5.3点

 グティエレスは、最低点3点(イギリス)、4点も3回(オーストラリア、モナコ、カナダ)と全体的に低めの点数となり、前半戦の最下位に。イギリスGPでは予選でウォールにクラッシュ、決勝でパストール・マルドナドにヒットし、ペナルティを受けました。

●21位 マックス・チルトン(マルシャ)
F1ランキング 21位
英AUTOSPORT平均評価点 5.4点

 チルトンも最低点は3点(モナコ)でした。モナコでは木曜朝にクラッシュ、決勝ではセーフティカー先導下でキミ・ライコネンに接触、低評価となりました。

●20位 パストール・マルドナド(ロータス)
F1ランキング 19位
英AUTOSPORT平均評価点 5.5点

 マルドナドもスペインGPで3点が与えられてしまいました。予選Q1の最初のラップで“不必要な”クラッシュをし、決勝序盤にはマーカス・エリクソンに“不必要に”ヒットしています。

●19位 マーカス・エリクソン(ケータハム)
F1ランキング 18位
英AUTOSPORT平均評価点 5.8点

 エリクソンは最高点8点を1回獲得(オーストラリア)、最低点は4点(ハンガリー)でした。ルーキーのエリクソンは、シーズンオフテストで十分な走行ができなかったにもかかわらず、開幕戦オーストラリアの雨の予選でザウバーと僅差のタイムを出し、決勝は一時11位を走行しました。一方、ハンガリーでは決勝序盤の濡れた路面で大クラッシュを喫しています。

●18位 エイドリアン・スーティル(ザウバー)
F1ランキング 17位
英AUTOSPORT平均評価点 5.9点

 スーティルはオーストリアGPで16番グリッドから13位を獲得、ザウバーのマシンの力を考えると素晴らしいパフォーマンスを見せたとして自身最高点の8点が与えられています。一方でイギリスGPでは予選の混乱した状況でQ3に進出する“チャンスを棒に振った”として4点と厳しい点数になりました。

●17位 キミ・ライコネン(フェラーリ)
F1ランキング 12位
英AUTOSPORT平均評価点 6.1点

 前半戦苦しんだライコネンは、実際のランキングよりさらに低い17位という結果に。最低点4点が2回(オーストリア、イギリス)、5点が1回(カナダ)と、上位チームに所属するドライバーにしては厳しい点数が並んでいます。
 オーストリアでは一貫したラップタイムを刻めずチームメイトのフェルナンド・アロンソから30秒遅れのフィニッシュとなったこと、イギリスでは“彼自身のミスにより”スタート直後にクラッシュしたことで、低い評価になりました。
 ちなみにライコネンに与えられたここまでの最高点は7点。ですが、直近の2戦でこの7点が与えられているので、後半戦に期待を感じます。

●16位 セルジオ・ペレス(フォース・インディア)
F1ランキング 11位
英AUTOSPORT平均評価点 6.5点

 ペレスは9点のレースが2回ありながら、5点のレースが4戦もあったためにこの位置になりました。
 9点が与えられたのは3位表彰台を獲得したバーレーンと、グリッド降格ペナルティによる15番グリッドから6位を獲得したオーストリア。低い評価だったのは見事な走りを見せながら最終ラップでフェリペ・マッサと接触したカナダをはじめ、オーストラリア、モナコ、ハンガリーでした。

●14位 ロマン・グロージャン(ロータス)
F1ランキング 14位
英AUTOSPORT平均評価点 6.8点

 グロージャンと小林可夢偉は同点だったため、ともに14位としました。
 グロージャンは8点のレースが4戦もあったのですが(マレーシア、中国、スペイン、モナコ)、ハンガリーの3点が響いたようです。ハンガリー決勝でグロージャンはセーフティカー先導下でスピンし、レースを終えました。

●14位 小林可夢偉(ケータハム)
F1ランキング 22位
英AUTOSPORT平均評価点 6.8点

 可夢偉選手はグロージャンと同点の14位。8点が2回(マレーシア、中国)、7点が6回、最低点も5点が1回のみ(スペイン)と、安定していい点数が与えられました。
 11戦終了時点で可夢偉選手は残念ながら入賞を果たしていませんが、ノーポイントのドライバーの中で最も高く評価されており(現在他にノーポイントなのは、スーティル、エリクソン、マルドナド、グティエレス、チルトン)、実際のランキングが11位のペレス、12位のライコネンよりも評価では上となりました。

可夢偉選手の各11戦の評価はこちらでご覧ください。

●12位 ジャン-エリック・ベルニュ(トロロッソ)
F1ランキング 13位
英AUTOSPORT平均評価点 7.0点

 ベルニュとフェリペ・マッサが同点だったため、ともに12位としました。
 ベルニュは9点を3回(モナコ、カナダ、ハンガリー)、8点を3回(オーストラリア、マレーシア、イギリス)と非常に高い評価を受けながら、4点が2回(オーストリア、ドイツ)あったために残念ながらこの順位に。

 モナコでは予選7位を獲得、カナダでは8番グリッドから8位。ハンガリーでは8番グリッドから9位フィニッシュですが、途中2位を走りメルセデスのニコ・ロズベルグを押さえ続けました。

 低評価だったオーストリアでは、14番グリッドからトラブルによりリタイア、「今シーズンの陰のヒーロー、ベルニュにしてはぱっとせず、ここまでで最悪の週末」と評されました。

 ドイツでは、予選でチームメイトのダニール・クビアトが8位だったにもかかわらず13位に終わり、決勝中には繰り返しトラックリミットを越えてペナルティを受け「今年の彼の高い水準には及ばなかった」と言われました。低評価の際にも彼への高い期待がうかがわれます。

●12位 フェリペ・マッサ(ウイリアムズ)
F1ランキング 9位
英AUTOSPORT平均評価点 7.0点

 マッサはベルニュと同点。最高点8点が5回(中国、モナコ、カナダ、オーストリア、ハンガリー)、最低点は4点(スペイン)という内容でした。

 6番手からスタートしながらピットの問題で15位に終わった中国、16番手から7位のモナコ、終盤まで上位を争いながらペレスとのクラッシュでレースを終えたカナダ、ポールポジションを獲得したオーストリア、戦略が完璧でない中で5位に入ったハンガリーは高く評価されました。
 予選でミスを犯し9番手からスタートしタイヤをうまく持たせられず決勝13位に終わったスペインが最も低い評価となっています。

 トップ10圏外(12位から22位)は以上のような順位となりました(集計の結果10位が同点でふたりいるため11位該当者はなしとしました)。後ほどトップ10の順位を別ページにて発表いたします。もうメンバーは分かってしまいましたが、どういう順位になるのか、どうぞお楽しみに!

■前半11戦の評価記事は以下のリンクでご覧いただけます。

・第1戦オーストラリア「可夢偉の強さに驚くばかり」

・第2戦マレーシア「可夢偉の熟練のレースに感銘」

・第3戦バーレーン「可夢偉の走りはインテリジェント」

・第4戦中国最高級のアロンソ満点。「可夢偉は見事も不運」

・第5戦スペイン「可夢偉の言い訳しない態度と努力は立派」

・第6戦モナコ「可夢偉はマシンの力以上の仕事をした」

・第7戦カナダ “希望が見えない週末”に健闘の可夢偉に高い評価

・第8戦オーストリア「可夢偉は楽観的すぎる戦略でよく戦った」

・第9戦イギリス「可夢偉は見事に事故を避け最大限の結果出した」

・第10戦ドイツ「ケータハムで他車に勝ったのは可夢偉の功績」

・第11戦ハンガリー「可夢偉のいい走りがトラブルで台無しに」

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