F1を頂点にしたフォーミュラカーレース、WECなどのスポーツカーレース、GTカー、ツーリングカー……。世界中には多くのモータースポーツが存在しているが、日本にはまったく馴染みがないようなレースがある。そんなレースの中から、11月15日（金）発売のオートスポーツNo.1369では、FIA欧州トラックレーシング選手権を紹介している。

『え!? 衝突実験？』そんなページタイトルからスタートする、オートスポーツ誌の特集。2台の巨大なトラックが、コーナリング中にクラッシュしている写真だ。飛び散るバンパーはもちろん、ページ一杯に広がるトラックの姿に圧倒される。

　今回紹介しているのは、ヨーロッパ各国で開催されているトラックレーシングの頂点に位置する、FIA欧州選手権。文字通り、FIA国際自動車連盟が主催する選手権で、今季はイタリア、スペイン、フランス、オーストリア、ドイツ、ロシア、チェコ、ベルギーと全10戦で開催され、どの国でもスタンドを満席にするほどの人気を集めた。

　ヨーロッパでのトラックレースは30年以上の歴史があり、各国でレースが開催されているが、この欧州選手権はその頂点。もちろんレギュレーションがあり、参戦可能なのは物品運搬目的の量産型がベースの車両。最低重量は5,550kg、最大13リッターのディーゼルターボエンジンが組み合わされる。ギヤボックスは副変速機付きの3速／4速（前進16速）で、レース用への換装も可能だ。

　もちろん安全性も配慮され、運転台にはロールケージが設置され、最高速は安全上の理由で160km/hに制限。当然F1はもちろん、ハコ車レースよりも遅い。しかしその迫力は、レースの面白さは速さでは決まらないことを教えてくれる。

　特集では細かいレギュレーションや、世界209カ国で8000万人の視聴者を惹きつけるその魅力、マン、ルノー・トラックス、メルセデスベンツ、フレイトライナーなど主な参戦車種も紹介している。一度は本場ヨーロッパで観てみたいモータースポーツカテゴリーのひとつだろう。

2013 FIA European Truck Racing Championship trailer

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