コース合流時のポジション争いでランオフエリアにはみ出し、アドバンテージを得たとして審議対象になっていたフェルナンド・アロンソだが、ペナルティは免れた。
アロンソはF1アブダビGPの決勝で、2度目のピットストップからコースへ復帰する際に、トロロッソのジャン-エリック・ベルニュと並ぶようなかたちになり、一瞬コース外に4輪を落としてベルニュの前に出た。しかしアロンソは、ポジションを戻すことなくそのまま周回を続け、レース終盤はファステストラップもマークしてさらなるポジションアップに成功、最終的には5位入賞を勝ち取った。
アブダビGPのスチュワードは、レース後にこの件についての審議を行ったが、どちらのドライバーにもアドバンテージは認められず、レーシングインシデントだったとの結論に至った。
スチュワードは、アロンソの「逃げ場がなかった」との主張を受け入れ、次のような声明を発表した。
「スチュワードは、カーナンバー18がスペースを与えなかったため、カーナンバー3にはターン3〜4のトラック外を走行するしか選択肢がなかったと考えている」
「しかし、カーナンバー3がピットアウトした時点のカーナンバー18はタイヤが摩耗しきったスティントの終盤にあり、完全にコーナーの方へ集中していた」
「テレメトリーは、オプションタイヤを履くカーナンバー3の方が速く、シーケンス上のアドバンテージがあったことを示している」
「ドライバーの説明はまったく正しいものだった。したがってスチュワードは、どちらのマシンもこのインシデントを回避することはできなかったと断定する。結果としてアドバンテージは認められなかった」