16日(日)、東京・お台場の特設ステージでケン・ブロックの来日記念イベント『KEN BLOCK's TOKYO EXPERIENCE』が開催され、9000人を超えるファンがケン・ブロックのパフォーマンスに酔いしれた。
現在45歳のケン・ブロックは、自身のエキサイティングなドライビングシーンを収録した動画『KEN BLOCK'S GYMKHANA』シリーズがYouTube上で累計1億回以上再生もされているほか、WRCにも参戦。人気と実力を兼ね備えた世界的なドライバーだ。
当日は、彼の走りを直に見ようと、雨の降る午前中から多くのファンが列をなして開場を待ちわびた。午後に入っても小雨がぱらついていたものの、イベント開始の15時過ぎには天候も回復し、観戦エリアの自由席、立見席はたちまち満員の観客で埋めつくされた。
イベントが始まると、オープニングのパフォーマンスに続いてケン・ブロックがまずは最初の走行を披露。障害物の置かれた走行エリアを縦横無尽に駆け回り、ドリフトやドーナツターンを披露した。観客のテンションが最高潮に達したところでマシンから降りたケン・ブロックは、グラマラスな衣装に身を包んだ“モンスターガール”を両脇にメインステージに登壇。「今日は日本の皆さんに素晴らしい走りを見せたい」と語り、続く走行に向けてファンの期待を煽った。
2度目の走行の際には、サプライズゲストとしてタレントの土屋アンナさんが登場。「やっぱりこのイベントは見逃せないでしょ」とこの日を楽しみにしていた様子の土屋さんだったが、ケン・ブロックが「見てるだけじゃなく一緒に乗ろうよ」と呼びかけたことで同乗走行が実現することとなった。走行の際には土屋さんにピンマイクが付けられ、スロー走行を始めたマシンの中から「バイバーイ」と気楽な声をあげていたが、ドリフトやドーナツターンなど本格的なパフォーマンスに入ると、会場には土屋さんの叫び声が響き渡った。
そして、日が傾いた頃、すべての走行イベントのトリを飾る形でケン・ブロックはこの日最後となる走行を実施。それまで以上に白煙を上げながらのドーナツターンや、激しいドリフトを見せると、一日の様々なパフォーマンスによって存分に温まりきった会場からは大きな歓声が沸き起こった。
イベントではほかにも、スポーツバイク・フリースタイルで活躍する“モンスターアスリート”木下真輔選手が登場し、ウイリーやジャックナイフに加えて逆立ちなどのアクロバティックなパフォーマンスを披露。また、フリースタイルモトクロス(FMX)のライダー10名も登場し、お台場の風にあおられながらも宙を飛び交うパフォーマンスを見せ会場を沸かせた。
また、当日はD1グランプリ協力のもと、D1ストリートリーガルやD1レディースシリーズなどで活躍する10名の若手ドライバーと、6名の女性ドライバーの計16名が登場。『GYMKHANA GRID』と題された追走形式のトーナメントが行われ、決勝には新進気鋭の20歳、小橋正典と、D1レディースシリーズで3年連続チャンピオン獲得している久保川澄花が勝ち上がった。決勝レースで展開された接触すれすれのバトルには、観客も大興奮。ケン・ブロックの走行時に負けるとも劣らない大きな歓声が送られた。決勝を制した小橋は、ケン・ブロックから直にトロフィーを受け取ると、高く頭上に掲げて喜びを表した。
すべての走行プログラム終了後には、走行エリアが開放され、コースウォークが行われた。参加したマシンが走行エリア内に並べられるとともに、ドライバーやライダーも登場し、サインや記念撮影に応じた。ケン・ブロックのもとには、ファンたちが長蛇の列をなした。