ザウバーのテクニカルディレクター、ジェイムズ・キーが、C30の現在の状況について説明した。

 3回のF1合同テストが終了し、開幕戦オーストラリアの前にはあと1回しかテストが残されていない。

 C30は高速コーナーでの安定性がさらに進歩したが、去年から悩まされてきた低速でのパフォーマンスが今も課題であるとキーは述べた。
「安定性については間違いなく去年より1歩前進している。我々が見つけた方向性がマシンの安定性向上に役立っている」
「去年よかった高速でのパフォーマンスも損なわれていない。我々の目標のひとつは、テストでマシンを理解し、悪い意味での驚くような出来事がないようにすることだった。全体的には、それが今の我々の状況だ」
「(前回のテストの)バルセロナでは、セクター1と2はそれなりによかったが、セクター3は弱かった。これまでの結果を見る限りでは我々は低速でのパフォーマンスを向上させる必要がある。それほど悪くはないが、100パーセントではない」

 今季は中団でトロロッソやウイリアムズらと熾烈な戦いを繰り広げることになりそうだが、まだ位置関係は予想できないとキーは言う。
「接戦になるだろうが、予想するのは難しい。タイヤのコンパウンドが違えば、間違いなく1周のラップタイムが違い、ソフト寄りのタイヤにすればタイムが上がる。ソフトタイヤで燃料をあまり積まずに走れば、速く見えるのだ。我々はそういうアプローチをとっていない。我々はセッティングに集中し、パフォーマンスを示すことよりも通常の作業に取り組んでいる。非常に接戦に見えるが、序列は予想できない。我々がどのあたりに位置するのかは分からないね。私としては我々は問題ないと思うし、自分たちは理にかなったアプローチをとっていると思う」

 キーは、クーリングの効率を向上させられたことには満足しているという。
「クーリングの面には非常に満足している。レイアウトにおいて去年型のマシンとはかなり異なるアプローチをとった。非常にアグレッシブで、クーリングシステムの効率は向上し、よりタイトにパッケージされ、冷却効率に関してはC29よりよくなったと感じている。他の部分の熱のマネジメントに取り組む必要があったが、さほど目立つような問題はなかったし、心配するようなことはなかった」

 チームは今季フェラーリのKERSシステムを初めて使用する。
「(フェラーリのKERSについては)学習しているところだ。2009年(のBMWザウバー時代)については私は分からないが、大勢の人間がKERSによくない記憶を持っている。おそらく他のチームにも大勢そういう人間はいるだろうけどね!」
「フェラーリのユニットでいいのは、1シーズン使用されたものであるということだ。また、フェラーリはKERSをさらに進歩させた数少ないチームのひとつだ。KERSはアップデートされ、今季向けに最適化されている」
「ブレーキングに関しては分からないが、今まで問題はない。我々のドライバーたちはブレーキングに一切問題を感じておらず、フェラーリはとてもいい仕事をしたようだ。それから安定性も優れている。私が以前懸念していたことは、予想していたような問題にはなっていない」

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