ミハエル・シューマッハーが、F1復帰を果たすヨーロッパGPで、改良が加えられたシューベルト社のヘルメットをデビューさせることが明らかになった。この改良は、ハンガリーGPでのフェリペ・マッサのアクシデントを受けてなされたものだ。
ハンガリー予選走行中、ルーベンス・バリチェロ車から脱落したスプリングが後ろを走行していたマッサの頭部に直撃し、マッサは頭蓋骨損傷、脳震盪、目への負傷を負い、現在療養中だ。
マッサの代役を務めるシューマッハーもマッサ同様シューベルト社のヘルメットを使用している。シューベルト社のスポークスマンは、事故後マッサのバイザーが外れていたのはスプリングの衝突が原因ではないものの、ヘルメットに改良を施したと説明している。今回シューマッハーが持ち込むヘルメットは、バイザーとシェルの接合部分の強度が高められ、バイザー脱落を防ぐため、従来はプラスティックでできていた部品をチタン製に変更されるという。
「フェリペのバイザーがはがれたのは、単に医師たちが引っ張ったためである」とシューベルトのオリバー・シムフは言う。
「それでも我々はバイザーとヘルメットの接合部にチタン製ディスクを挿入した。ここは従来はプラスティック製だった。これはあのアクシデントによる対応であり、これによってこのエリアの安定性は2倍になった」
ひとつあたり12,000ユーロのこの新ヘルメットを、シューマッハーはヨーロッパGPに3つ持ち込む。カラーリングは以前と同様、赤にイエローとブラックが配され、フェラーリの跳ね馬マーク、頭頂部には7つの星があしらわれるものとなるが、シューマッハーの家族の名前を漢字を使ったデザインで表したものが新たに追加されるようだ。