往年のF1ドライバーであり、過去には日本でもレース活動を行っていたステファン・ヨハンソンが31日、東京都内で記者会見を行い、日本で自身がデザインした腕時計を販売するとともに、レースビジネスに携わっていくと発表した。
第2期ホンダF1活動の最初のドライバーであり、ティレルやフェラーリ、マクラーレンに在籍。優勝こそできなかったものの、多くの活躍をみせてきたヨハンソン。F1から退いた後も1997年のル・マン24時間耐久レースで優勝するなど、世界的なトップドライバーのひとりとして日本でもその名が広く知られている。
一方でヨハンソンは、1980年代に全日本F2に参戦。2年間日本に在住したことがあるほか、トヨタやマツダなどのグループCカーでも活躍。さらに、ヨコハマタイヤのイメージキャラクターとしてテレビCMに出演するなど、日本にも大いに馴染みがある。
そんなヨハンソンは、レーシングドライバーとして活躍する一方で、絵画やデザインに関心が高く、自身がデザインした腕時計ブランドを立ち上げていた。その高級ウォッチブランド『ステファン・ヨハンソン・ベクショー』は今年4月から銀座を中心に全国にショップ展開をはかるレーシングファッションショップ、モトーリモーダとも提携。日本でも購入できるようになっている。
ヨハンソンは今回の来日にともない、日本にマネージメント会社を設立。本格的に日本にビジネスとして参入する一方、日本国内でレースマネージメントやコーチングなども行っていくことになった。
発表会には、ゲストとしてWEC世界耐久選手権でガルフレーシング・ミドルイーストの一員としてチームメイトだった井原慶子、そしてヨハンソンとはF2、F1でホンダの活動を行っていた頃からの旧知の仲である日本レースプロモーション(JRP)の白井裕社長が出席した。
井原、白井社長ともに「素晴らしい人柄」と語るヨハンソンだが、今回ヨハンソンの日本進出に合わせ、旧知の白井社長との縁もありJRPと提携していくことに。今週末の8月4日に開催されるスーパーフォーミュラ第3戦ツインリンクもてぎにヨハンソンが来場することになったほか、『ステファン・ヨハンソン・ベクショー』の腕時計も活用していく予定もあるという。
「長年夢見ていた本格的な日本への進出の足がかりができたことを非常に光栄に感じているよ」とヨハンソン。
「日本は昔、2年間住んでいたこともあり、非常に親近感のある国で、これからのモータースポーツを牽引していく国だと思っている。これから日本で活躍する選手たちの世界進出や、日本でのレースの協力をしながら、ビジネスを広げていきたい」