かつてF1やF3などに参戦していたセオドール・レーシングの名称が、今年のマカオGPでイタリアの名門プレマパワー・チームとジョイントすることにより復活することがわかった。
来月14日に幕を開けるF3の“世界一決定戦”マカオGP。今年で60回目を迎える伝統の一戦で懐かしい名称が甦ることになった。ヨーロッパF3選手権のフロントランナー、アレックス・リンとルーカス・アウアーがドライブするプレマパワーのマシンに“セオドール・レーシング”のロゴが描かれるのだ。
セオドールは、1992年まで主要チームおよびスポンサーとしてマカオGPにエントリー。F3規格として初めて開催された1983年のマカオGPでは、アイルトン・セナがセオドール名のエントリーで初代ウイナーに輝いている。
実業家でありながら自らもステアリングを握っていたチーム創設者のテディ・イップも、1956年から75年まで11もの有名なイベントに参戦。また、74年にエンサインのスポンサーとしてF1にも参入し、78年から83年までコンストラクターとして活動している。
彼の息子で現在GP3とスポーツカーのステータスチームで責任者を務めるテディ・イップJrは、セナの勝利から30年目にあたる今年のマカオでセオドールの名前を復活させることを望んでいた。
「マカオはイップ家の家系にとって非常に重要な部分なんだ。私の父は常にトップを目指す若いドライバーをサポートすることに尽力していた」と、イップJrは語っている。
リンとアウアーのマシンは、1980年代にセオドールがまとっていた赤と白のカラーリングに彩られることになる。