スーパーGT300クラスに参戦するチーム・タイサン・剣・エンドレスを率いる千葉泰常代表は、スーパーGT第4戦SUGOの会場で8月4日から開幕するアジアン・ル・マン・シリーズ(AsLMS)への参戦体制を発表した。

 すでに既報のとおり、今季のAsLMSに参戦することになったチーム・タイサン・剣・エンドレス。8月4日に韓国のインジェ・スピーディウムで開催される第1戦を前に、AsLMSと提携関係にあるスーパーGTの会場を使って、参戦の報告が行われた。

「私はモータースポーツにとってのオリンピックは、毎年開催されていますけどル・マンだと思うんですね。1999年にル・マン富士1000kmで出場資格を獲得して、翌年のル・マン24時間に出てクラス優勝を飾ることができましたが、今度はアジアの代表としてル・マンに出たいと思いました」とチームを率いる千葉代表。

「いろいろな構想を考えていた」という千葉代表はAsLMS参戦に向け、「幸いなことに、GTEクラスは1台しか出ないということで、GTEのクルマを探しました。結局見つからなかったんですが(笑)」と、フェラーリ458 GTEの新車を購入することにしたという。

 このフェラーリをドライブすることになったのは、今季WEC世界耐久選手権にAFコルセから参戦する小林可夢偉と、昨年のGT300クラスチャンピオンの横溝直輝だ。

「可夢偉との出会いは、2011年10月の靖国神社でのラリーニッポンで、『僕、古いベントレーが大好きなので乗せてください』という彼がカメラマンとして来てくれたんですね。その時に『他にも乗ってもらうものが出てくるかもしれないから』と言っていたんです」と千葉代表。ラブコールに応える形で、可夢偉が第1戦でフェラーリのステアリングを握ることになった。

 横溝と可夢偉は、どちらもフォーミュラトヨタ出身。「千葉さんのル・マンへの思いを聞いて、僕もル・マンにいきたいと思っていました。可夢偉とコンビを組むのは初めてですけど、僕と可夢偉は先輩・後輩の仲ですので、千葉さん、可夢偉と一緒に面白いレースをしていきたいと思います」と横溝も意気込みを語る。

 すでにこのフェラーリ458 GTEはイタリアでAFコルセのドライバー、ジャンマリア・ブルーニがステアリングを握りテストが行われており、すでに日本へ運ばれた後、開幕戦の地、インジェに向けてフェリーで輸送されているという。可夢偉の参戦はスケジュールの都合上第1戦のみとなりそうだが、第2戦富士では飯田章がフェラーリ458のステアリングを握ることになるとのこと。

 さらにもう一台、GTCクラスにも峰尾恭輔/谷口行規のコンビが登場する。こちらは2011年までスーパーGT300クラスに参戦していた、JAF-GT仕様のポルシェ996 GT3Rだ。これを、スーパーGTでもおなじみのエンドレスカラーに塗り、フェラーリとの2台体制で参戦するという。

「GTEではなんとか完走して権利を獲って、996でも権利を獲得して、2カーで来年のル・マンに出たい」と千葉代表。峰尾も「どこまでいけるか分かりませんけど、入賞してポイントを獲って、権利を獲得したいと思います」と意気込む。

 富士ではこの2台に加え、今季スーパーGTに参戦しているGT3規定のENDLESS TAISAN PORSCHEも登場予定。強力な体制でル・マン24時間出場権獲得を目指していくことになりそうだ。なお、今週には参戦に向けた壮行会も行われる。

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