フェラーリ会長ルカ・ディ・モンテゼモロは、ヨーロッパGPでのミハエル・シューマッハーのF1復帰が実現しないことに失望を表したものの、来季に規則を変更し、3台体制での参戦が認められるようになれば、シューマッハーを乗せたいと述べた。
2010年、新規3チーム、カンポス・メタ、マノー・グランプリ、チームUS F1の参戦が決まっているものの、BMWは今季末での撤退を決めており、F1において長期的に参戦チーム数を確保できるのかどうか不安は拭い去れない。ディ・モンテゼモロは、数合わせのようなチームを増やすより、ビッグチームが3台のマシンをエントリーする方がいいと主張、そうなった場合は1台にシューマッハーを乗せたいと述べている。
「来シーズンにすべてのチームが3台のマシンを走らせる権利を持てるようになるまで、我々は戦い続ける」とディ・モンテゼモロは、イタリアのラ・スタンパ紙に対してコメントした。
「どうでもいいようなチームの3台よりも、フェラーリ、マクラーレン、ルノーが3台ずつ走らせる方が好ましい。そして私はそのうちの1台を喜んでミハエルに提供したい。BMWがいなくなることについて、言うべきことはそれほどないが、やるべきことは山ほどある」
他チームと異なり、若手ドライバー育成プログラムを持たないフェラーリだが、昨年イタリアF3チャンピオンのミルコ・ボルトロッティはフィオラノでフェラーリF1のテスト走行の機会を与えられ、フィオラノのラップレコードを更新している。スクーデリア・トロロッソはセバスチャン・ブルデーに代わってハイミ・アルグエルスアリを起用しており、ルノーはネルソン・ピケに代わってロメイン・グロージャンを走らせるものと見られている。しかしディ・モンテゼモロは、サードカーを走らせることになっても、若手より7度のワールドチャンピオンであるシューマッハーにシートを与えたいと言う。
「我々はミハエル・シューマッハーのことを検討している。彼は40歳だが、その才能は今も突出している。私は、若いが平凡なドライバーより、成熟したチャンピオンの方を好ましく思う。彼は(マッサの代役を務めるという)私の願いに、大いに興奮して応えてくれた。あの興奮は、引退したチャンピオンのものというより、少年のものだった」