マクラーレンのグループCEOであるロン・デニスは、今年チームがケビン・マグヌッセンを選んだのは正解だったと述べ、その決断をしたのは自分であると明かした。
デニスは、2013年に低迷したチームを立て直すため、今年1月にマクラーレン・グループCEOのポジションに復帰、F1チームを権限下に置き、チーム体制の変更に取り組んだ。
マクラーレンの育成ドライバーだったマグヌッセンは、昨年フォーミュラ・ルノー3.5でタイトルを獲得、今年21歳でF1昇格を果たした。
大型新人としてデビュー前から大きな期待がかけられていたマグヌッセンは、初戦で4番グリッドから3位フィニッシュ、後にダニエル・リカルドの失格で2位を獲得し、予選でも決勝でもベテランのチームメイト、ジェンソン・バトンを上回ってみせた。
マグヌッセンは未来のチャンピオンであると、デニスは称賛している。
「彼には世界選手権を制するために必要な要素がすべて揃っている。それには競争力の高いマシンに乗る必要があるが」とデニス。
「まだ1戦だ。今後4戦を見ていこう」
「だが私は彼の性質、集中力、やる気に関しては心配していない。彼は必要な犠牲を払う用意ができている。それは明らかだ」
「彼にはジェンソンという優れた先輩がいる。彼らはとてもうまくやっている。彼はジェンソンと正々堂々と戦っていくだろう」
「彼はこれ以上望めないような仕事をした。週末を通して一度もミスをせず、コースからはみ出すこともなく、すべての指示に従い、なおかつ正しいタイミングでプッシュした」
「彼に対しては称賛の言葉しかない。複雑なレギュレーションの下、ウエットとドライの難しい予選を経て、デビュー戦で3位フィニッシュを成し遂げた。これ以上何を求める?」
「彼を選んだプロセスが正しかったということが証明された」
デニスは、マグヌッセンの抜擢を最終的に決めたのは自分であると述べた。
「こういった決断を下すのは難しい。過ちを犯す可能性があるからだ。しかし彼にチャンスを与えるという決断が正しかったことを喜んでいる」
「そういった決断を下せる人間は(組織に)ひとりきりだ。この件に関してはそれは私だった」