今季KERSを使用し続けている数少ないチームであるフェラーリが、KERSのF1への導入は誤りであったと主張した。

 6チームが現在の時点で全くKERSを導入していないが、彼らですら、時間、コスト、リソースをKERSの開発につぎ込んできた。KERSはブレーキング時のエネルギーを回収し、再利用するシステムで、オーバーテイク等の際には有効であるが、重量が重く、コストがかかるため、導入に消極的なチームが多く、フォーミュラワン・チームズ・アソシエーションは、来季からKERSを廃止する方針を固めている。

 フェラーリのチームプリンシパル、ステファノ・ドメニカリは、FIAがKERSの導入を決めたのは誤りだったのではないかとの問いに対し、明確にそれを認めた。
「そうだ」とドメニカリ。
「そのとおり、という他ない。それが事実だからだ。我々はこのことから学習しなければならない。新たなテクノロジーというのは大事であるし、KERSは市販車の将来において影響力があるのは確かだ。しかし我々は全く異なる環境の中で戦っている」
「我々は、レースという環境の中にいる。ここではたくさんの要素が存在し、この新たなテクノロジーがマシンのパフォーマンスにおいて有効に働くようにするために、多くの妥協をしなければならない。結局はそういうことだ」
「今のKERSは、現在のレギュレーションの下ではまだうまく機能させることができないということがはっきりした。それが現実だ。我々が常に言ってきたように、F1において、レース部門から市販車部門へと技術を流用できるようにすることは重要である。しかし、それは、我々がスポーツにおいて確実に勝利し続けるためにやるべきことと一致している必要がある。今後は、ある選択をする場合には、我々は事前に慎重に考慮しなければならない。再び過ちを繰り返さないために」
「(フェラーリがKERSにいくら費やしてきたのか)言うのは、正直言ってあまりに辛い。それだけの額をマシンの開発に使っていたら、我々はレッドブルぐらい速かっただろう! なにしろ何百万ユーロもの金額だったのだから……」

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