ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル株式会社は21日、2011年のLMP2クラス向けに、ニッサンVK45DEエンジンを市販すると発表した。今回の販売はザイテックとのパートナー契約により、イギリスを経由して行われる。
ワークスではなく、マシンそのもの参戦ではないにしろ、ル・マン24時間にニッサンの名が帰って来る可能性が高まった。ニスモは2011年に導入される新LMP2規定に合わせ、スーパーGT500クラスで2009年までGT-Rに搭載されていたVK45DEエンジンをLMP2規則に合わせて一部仕様変更し、市販することとなったのだ。
VK45DEエンジンは、2006年のスーパーGT最終戦にMOTUL AUTECH Zに搭載されてデビューしたエンジンで、2008年にはGT-Rに搭載されタイトルを獲得。2009年最終戦まで使用された。ニスモによれば、「性能および耐久信頼性はスーパーGTでの数々の勝利で実証されています」としている。
このエンジンはジネッタ-ザイテック、ローラ、OAKペスカロロ、オレカをはじめとした2011年規定のLMP2シャシーに搭載することが可能で、実際のローラから発表された2種類のLMP2シャシー、B11/40、B11/80には搭載可能エンジンとしてニッサンの名前があった。
ニスモでは、VK45DEエンジン供給とカスタマーサポートのため、イギリスのザイテック・モータースポーツとパートナーシップ契約を締結。ザイテックはニスモから供給されるパーツをイギリスで組み立て、ヨーロッパのユーザーに出荷するという。
NISMO LMP2エンジン主要諸元
エンジン型式 NISSAN VK45DE, 2011 ACO LMP2規則適合
アルミブロック、90度 V8、自然吸気
排気量:4,494cc
ボア×ストローク:93mm x 82.7mm
最高出力:450+HP / 331kW (DIN) 39.1mm エアリストリクター装着
最大トルク:59kgf-m / 580N-m (DIN)
重量:約143kg