ジェンソン・バトンは、モナコGPでフェルナンド・アロンソはタイトル争いを重視するあまりに取れたはずのポイントを取り逃がしたと考えている。
アロンソはモナコの週末、速さを発揮できず、予選6位決勝7位という結果に終わった。
決勝中、セルジオ・ペレスにアグレッシブに仕掛けられたアロンソは、接触を避けるためにシケインをカット、これが正当な行為とは認められず、後にペレスにポジションを返した。その後、アロンソはエイドリアン・スーティル、バトンにオーバーテイクされた。
レース後アロンソは、マシンに速さがなく、いくつか問題も抱えていたと明かし、タイトル争いを考え、アグレッシブなドライバーとのアクシデントに巻き込まれないよう慎重に走ったとも述べた。
「ランキングで下位のドライバーとポジション争いするときにはリスクがある」とアロンソ。
「2008年や2009年の僕もそうだった。当時の僕は失うものはなかったから、おかしなところでオーバーテイクをしていた。それが時にはうまくいくことがある」
「もしシケインをカットしていなかったら、ペレスとの接触を避けることはできなかっただろうし、それはロウズでのスーティルも同じことだ」
「ペレスのしたことについてはあまり言うことはない。彼のアプローチは2008年や2009年の僕自身を思い起こさせる。タイトル争いをしていないと、大きなリスクを冒せる」
「でも僕は完走し、できるだけ多くのポイントを持ち帰ることが重要だった。そういうアプローチをとったことで、キミ(・ライコネン)とのポイント差は少し縮まった。(セバスチャン・)ベッテルとの差は広がりはしたけれど、いずれこのギャップを縮めるチャンスも訪れることは分かっている」
しかしバトンは、アロンソはタイトル争いのことを考えすぎたためにモナコでもっといい結果を出せるチャンスを失ったと考えている。
「モナコでいい結果を出すのは優れた者だと昔から言われる」とバトンが述べたとSportinglifeが報じた。
「予選でいいポジションを取れれば、そのとおりになるかもしれない。でも決勝だけを考えるとそれが当たっているのかどうか疑問だ」
「僕は、モナコでは勇敢な者が結果を出すのだと思っている。確かに勇敢さとそうでないものの差は微妙だけれど」
「フェルナンドはF1で最も優れたドライバーであると評価されている。でも彼は後退していった」
「彼は自分が正しいと思う行動をとったのだが、それによって痛手を受ける結果になった。彼が限界までプッシュしなかったおかげで、他のドライバーたちが彼をオーバーテイクすることができたんだ」
「僕はある場所で彼を追い抜こうと試み、他の場所でインに飛び込んだ。それでオーバーテイクを成功させた」
「フェルナンドはチャンピオンシップを戦っている。それが彼の走り方から分かる」
「そのレースでいい結果を出そうとするドライバーと、19戦のことを考えているドライバーの差は分かる」
「フェルナンドは頭のいいドライバーだ。それがモナコのリザルトにおいてマイナスに働いたのだろう」