今年のル・マン24時間に、LMP1カテゴリー復帰を果たした名門ポルシェのワークスドライバーとして919ハイブリッドを駆り、トラブルに見舞われながらも11位完走を果たしたロマン・デュマ。そのデュマがル・マンと同時並行で進めていたプロジェクトが、今回のパイクスピークに出走する「ノルマ M20D “RDリミテッド”」だ。

 2012年の初参戦で9分46秒181という驚異的なタイムを記録しているロマンだが、今季に向けては空力とサスペンションの熟成をメインに開発に取り組んできたという。地元フランスでは数日間のベンチテストを経て、5月中旬から空港設備でのエアロテストを繰り返し、南仏グラン・サンブのサーキットで集中的なテストを重ねた。

「個人的にはこれらのテストには満足しているよ」とデュマ。「主要な機械部分のトラブルには見舞われなかったし、進化した部分のすべてで良い結果が得られた。マシンにはすごく良い感触を持っている。私たちはパフォーマンス、信頼性、ドライバビリティの面で次のステップを踏み出したと思う。ステアリングに装備したパドルシフトの操作でギヤシフトは良くなったし、エンジンのパワーバンドも広がっている。大きくなったタイヤも有効だね。同時にサスペンションにも多くの改良を加え、さらにリヤはディフューザーを中心にボディワークを見直して、大幅な空力性能の向上も果たした。しかも同時に、昨年モデルよりホイールベースを15cm短縮した。このノルマM20 RD リミテッドは、良いポテンシャルを秘めていると思う」

 昨年、8分13秒という驚異的レコードで勝利したのはプジョー208T16&セバスチャン・ローブだが、予選でローブに迫るタイムを記録していたのがこのデュマだった。昨年決勝でのエンジントラブルを克服し、総合優勝奪回に向け「ホンダK20ターボ」を搭載したモンスターマシンの走りに注目したい。

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