英AUTOSPORTが、2週連続で行われたアメリカGPとブラジルGPに関し、18人のドライバーを10点満点で評価した。
英AUTOSPORTのF1担当編集者エド・ストローが最高点をつけたのは、2014年F1第17戦アメリカGPに関してはダニエル・リカルド(10点)、第18戦ブラジルGPに関してはニコ・ロズベルグ、ジェンソン・バトン、ニコ・ヒュルケンベルグ、ロマン・グロージャン(すべて9点)だった。
アメリカGPの高評価ドライバー
リカルドはアメリカGPで5番グリッドから3位表彰台を獲得した。
「今回もまたリカルドは見事な週末を送った。いつもどおり速さを発揮し、素晴らしいタイヤマネジメントとテクニックを披露した」とストロー。
「1周目序盤には7番手だったが、その後(ケビン・)マグヌッセンと(フェルナンド・)アロンソに対して切れ味鋭いオーバーテイクを見せ、ウイリアムズのふたりをアンダーカットした」
「5位か6位どまりかと思われたが、最高のパフォーマンスによって表彰台に立った」
ルイス・ハミルトン、パストール・マルドナド、エイドリアン・スーティルには9点が与えられている。
ハミルトンは2番グリッドから優勝を獲得した。
「予選では、左フロントのブレーキの温度が右フロントより100度低いという問題によってロックアップし、ロズベルグとの戦いが難しくなった」
「だが決勝で彼は“獲物”を追いかけ、最初のチャンスを逃さず仕留め、勝利を手にした」
マルドナドは10番グリッドからスタートし(予選11位)、9位で今季初入賞を果たした。
「予選ではいい走りをしたが、小さなミスがなければ今季初のQ3進出を果たせたかもしれない」
「決勝でもいい戦いをした。2回の5秒ペナルティを受けながら今季初入賞を成し遂げた」
スーティルは予選10位で今季初めてQ3に進出、9番グリッドからチームにとってのシーズン初入賞を狙っていたが、スタート直後にセルジオ・ペレスにヒットされ、早々にリタイアした。
「予選では見事な走りを見せ、ザウバーにとって今季初のQ3進出を成し遂げた」
「その位置を決勝で維持するのは簡単ではなさそうだったが、1周目、ペレスにヒットされ、何の非もないにもかかわらずリタイアせざるを得なかった」
ブラジルGPの高評価ドライバー
ブラジルGPでロズベルグはポール・トゥ・フィニッシュを達成、今回最高の9点と評価された。
「優勝必須のプレッシャーに打ち勝ち、常にハミルトンに勝る予選ペースを発揮、最終的にほんのわずかな差だがPPを獲得した」
「決勝ではペースの上でアドバンテージは見られなかったものの、強いプレッシャーをかけられても集中力は乱れなかった。決勝ではハミルトンの方が速かったが、ロズベルグはやらなければならない仕事をしっかり成し遂げた」
バトンは5番グリッドから4位でフィニッシュした。
「悲惨な金曜日を過ごしたにもかかわらず、バトンは非常に強力なパフォーマンスを発揮した」
「予選では最大限の結果を出した。決勝でも、(フェリペ・)マッサのトラブルに乗じて順位を上げるだけの速さはマシンになく、4位がベストの結果だったといえるだろう」
ヒュルケンベルグは12番グリッドから8位入賞を果たした。
「今のフォース・インディアのマシンはライバルたちと比較してシーズン前半戦ほどの競争力を持っていない。ブラジルはヒュルケンベルグにとってシーズン後半ベストの週末といっていいだろう」
「うまくレースを管理して走り、トップチームに続く8位でポイントを確保した」
グロージャンは14番手からスタートし、パワーユニットのトラブルのためリタイアを喫した(17位完走扱い)。
「いつもどおりロータスと格闘していたグロージャンだったが、マシンの力を考えると彼の予選ラップは非常に素晴らしかった」
「ミディアムタイヤでスタートし、入賞を期待できる位置を走っていたにもかかわらず、ルノーV6にトラブルが起きた。彼のパフォーマンスにはもっといいリザルトがふさわしかった」
アメリカ・ブラジルのベスト&ワースト、全ドライバー点数
2連戦の総合で最高点を獲得したのはロズベルグ(17点)、最低点は10点のペレスだった。
ロズベルグはアメリカ8点、ブラジル9点と安定して高い評価を受けた。
ペレスはアメリカGPでは1周目にスーティルと接触しリタイア。その事故の原因を作ったとして7グリッド降格のペナルティを受けたブラジルでは18番グリッドから15位フィニッシュという結果にとどまった。
英AUTOSPORTによる2014年第17戦アメリカGPおよび第18戦ブラジルGPでの各ドライバーの点数は以下のとおり(10点満点)。
■レッドブル・レーシング
セバスチャン・ベッテル:アメリカ=7点、ブラジル=7点
ダニエル・リカルド:アメリカ=10点、ブラジル=6点
■メルセデス
ルイス・ハミルトン:アメリカ=9点、ブラジル=7点
ニコ・ロズベルグ:アメリカ=8点、ブラジル=9点
■フェラーリ
フェルナンド・アロンソ:アメリカ=8点、ブラジル=8点
キミ・ライコネン:アメリカ=5点、ブラジル=8点
■ロータス
ロマン・グロージャン:アメリカ=7点、ブラジル=9点
パストール・マルドナド:アメリカ=9点、ブラジル=7点
■マクラーレン
ジェンソン・バトン:アメリカ=6点、ブラジル=9点
ケビン・マグヌッセン:アメリカ=7点、ブラジル=6点
■フォース・インディア
ニコ・ヒュルケンベルグ:アメリカ=7点、ブラジル=9点
セルジオ・ペレス:アメリカ=5点、ブラジル=5点
■ザウバー
エイドリアン・スーティル:アメリカ=9点、ブラジル=6点
エステバン・グティエレス:アメリカ=4点、ブラジル=7点
■トロロッソ
ジャン-エリック・ベルニュ:アメリカ=8点、ブラジル=7点
ダニール・クビアト:アメリカ=8点、ブラジル=7点
■ウイリアムズ
フェリペ・マッサ:アメリカ=8点、ブラジル=8点
バルテリ・ボッタス:アメリカ=7点、ブラジル=6点