WRC世界ラリー選手権第4戦アルゼンチンで初優勝したクリス・ミーク(シトロエンDS3 WRC)は、次の目標はセバスチャン・オジェ(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)とのバトルを制し優勝することだと語った。
ミークは4月24日~26日に行われたラリー・アルゼンチンのデイ1でトップに立つと、そのまま首位を譲ることなく勝利。WRC参戦13年目にして初優勝を飾った。一方、13年から2年連続でチャンピオンを獲得しているオジェは、デイ1のSS2走行中にエンジントラブルが発生しデイリタイア。最終的に総合17位に終わっている。
ミークは「アルゼンチンで優勝したけど、セバスチャン(・オジェ)がSS2でリタイアしたことを忘れてはいない」と語った。
「次の目標は、週末を通してセバスチャンとバトルを繰り広げて勝利することだ。この目標を達成するために集中していく」
「もちろん、優勝がアルゼンチンの一度きりになるとも思っていない。これからも勝利を重ねていくことができると思っているよ」
現在ポイントランキングで首位に立つオジェは、アルゼンチンでのミークのドライビングは印象的だったと語った。
オジェは「クリス(・ミーク)は、ラリー序盤からいいリズムを刻んでいた。だから、リスクを冒す必要がなかったんだ」とコメント。
「クリスとマッズ(・オストベルグ)は、シトロエンにとって最高の働きをしたね。アルゼンチンでトラブルがなかったのは、シトロエンの2台だけだと思う。それでも手を抜かなかったふたりは、本当に素晴らしいよ」
さらにオジェは、今後チャンピオン争いにミークが絡んでくるだろうとつけ加えた。ミークは第4戦を終えた時点でトップのオジェから49点差のランキング5位となっている。
「間違いなく、クリスはタイトル争いに絡んでくるだろう。ライバルは全員尊敬に値するドライバーだけど、クリスは特に素晴らしいドライバーだ」
「勝利したことで、チャンピオン獲得へ向けてスタートしたと言えるんじゃないかな。シーズンが終わるまで、まだ9戦も残っている。そう考えれば僕とクリスの点差は僅かなものだよ」
これに対しミークは、今季自身がチャンピオン争いをする可能性は低いだろうと語った。
「トップのオジェは84ポイントで、僕はたったの35ポイント。初優勝できてとても嬉しいし、これからも自分の仕事に集中していく。ただ、今年僕がチャンピオン争いをしている姿は想像できないよ」とミーク。
「アルゼンチンでは、フォルクスワーゲンにトラブルが多く発生していたけど、間違いなく対策を施しているだろう。彼らは万全の体制でポルトガルに挑んでくると思う」