ハンガリーGPで今季初のダブル入賞を果たしたマクラーレン・ホンダ。その裏では、シャシーに細かくアップデートが加えられていた。ここでは、フロントウイングに注目してみよう。
ハンガリーGPの舞台ハンガロリンクは、シーズン中で数少ない「フロントの回頭性」が重要なサーキット。一般的なセッティングは、リヤタイヤのデグラデーションを警戒して、リヤの挙動を安定させるため、ダウンフォースの中心をリヤ寄りに設定する。だが、ハンガロリンクではフロントにもダウンフォースが欲しいため、通常よりもダウンフォースの中心をフロントへ移動させる。そのためにリヤのダウンフォースを減らすという方法もあるが、それではマシン全体のダウンフォース量が減り、ハンガロリンクのように低中速コーナーが連続するコースでは速く走ることができない。
そこで重要となるのが、フロントのダウンフォースを増やすことだ。マクラーレンは従来のコンセプトとは異なる、新しい翼端板を投入。これまでは翼端板に大きな開口部が設けられていた(写真:右上の枠内)が、新しい翼端板は、やや後方に小さな開口部がひとつだけ設けられている(写真:赤い矢印)。開口部の面積としては約3分1程度に縮小された。
フロントウイング下面へと空気流を導いていた従来型とは、違う狙いを持つ新型の翼端板。マクラーレンは、その他にもサイドポンツーン周辺のエアロダイナミクスをアップデート。レッドブル流を持ち込んだチーフエンジニアのピーター・プロドロモウが中心となり、トップに返り咲くための地道な開発が続けられている。
