メルセデスGPのチームプリンシパル、ロス・ブラウンは、ドイツGPでのフェラーリのチームオーダー事件を受け、F1においてチームオーダーを禁止する規則は現実的なものではないとし、自分も状況によってチームオーダーを出すつもりであると示唆した。
レース中にチームがフェリペ・マッサとフェルナンド・アロンソの順位を入れ替えさせたとして、フェラーリには罰金が科され、この問題はFIA世界モータースポーツ評議会で議論されることになった。
ブラウンは、ファンの怒りは理解できるが、チームオーダーはF1からなくなるものではなく、これを禁止する規則は現実的ではないと語ったとautosport.comは報じている。
「F1ファンが日曜に見たことに失望しているだろうことは理解できる」とブラウンはガゼッタ・デロ・スポルトに対してコメントしている。
「チームオーダーを禁ずる規則はもはや現実的ではない。チームとFIAは協力して、競技の健全性を維持し、F1を守るための透明性ある解決法を見つけ出す必要がある」
ブラウンがフェラーリに在籍していた2002年オーストリアGPで、ルーベンス・バリチェロに対してミハエル・シューマッハーに勝利を譲るようチームは指示し、この一件が元になってチームオーダーを禁ずる規則ができた。ブラウンは、現在のメルセデスGPでも、それが望ましい状況であればチームオーダーを指示したいと示唆した。
「我々のドライバーたちには、互いにクラッシュすることを避けるよう指示されている。もしひとりにタイトルのチャンスがあり、もうひとりにはチャンスがなければ、ふたりがそのチャンスを無駄にしないよう、チームの利益のために行動するよう我々は望んでいる」