マルシャのマックス・チルトンが、モナコGPでのセーフティカー出動中のキミ・ライコネンとの接触について説明、自分に非はなかったと主張した。
前戦モナコ決勝中、最初のセーフティカーが出動した際、ラップ遅れを取り戻そうとしていたチルトンは、ライコネンのリヤタイヤに接触した。ライコネンはパンクにより緊急ピットインを強いられ、3位表彰台のチャンスを失った。チルトンの方はこの接触によりフロントウイングを壊したという。
この接触の瞬間はカメラにとらえられていなかったため詳細は不明だったが、カナダGPを前にチルトンは、ライコネンは自分を見ておらず、事故を避けるすべはなかったと説明している。
「セーフティカーラインを2回越えると、通常(FIAレースディレクターの)チャーリー(・ホワイティング)が前のマシンを追い抜いていいというメッセージを送ってくる」とチルトン。
「僕はターン1に差し掛かった時にエンジニアに『いつごろ前のマシンを抜いていいという許可が出るかな?』と聞いた。カジノの前でエンジニアが『よし、オーバーテイクして』と言った。僕はカジノから立ち上がり、キミの後ろでずっと右側の位置を保ったままでミラボーに向かった」
「彼は左側を走っていた。僕は急に彼に向かって突進したわけじゃない。こっちのノーズを見せただけだ。そしたら彼は僕の方にターンインした。僕としては、彼は僕がいるのを知っていて、前に出してくれるのだと思っていた」
チルトンは、自分は全く間違った行動はとっていなかったと考えており、もしこの接触がなければ初ポイントを獲得できたかもしれないと嘆いている。
「(同じ状況になったら)また同じことをするよ。僕ははっきりしたアクションをとったと思ったが、キミは僕を見ていなかったんだ。少し悔しい」とチルトン。
「僕はトップチームに所属していたことはないし、ドライバーがメッセージを受け取っているのかどうかも知らない。でも『(追い越そうとする)クルマがいるから気をつけろよ』というようなメッセージを受けるものなんじゃないのかな。そしたらドライバーはミラーを見て、コーナリングをする」
「がっかりだよ。彼はいいレースをしていたし、僕らはトップ10に入れたかもしれないんだ」
ライコネンはこの接触に関して「チルトンが何を考えていたのか分からない」と怒りを示していたが、レーススチュワードはチルトンに対して戒告処分を与えるにとどめている。
ライコネンは結局モナコGP決勝を12位でフィニッシュ、チルトンは14位という結果だった。