20日、バーレーン・インターナショナル・サーキットで行われた第2回F1合同テスト2日目は、マクラーレンのケビン・マグヌッセンが総合トップタイムをマークした。
テスト2日目も終日快晴に恵まれたサクヒールは、最高気温27度、路面温度は30度を記録した。この日はウイリアムズが100周をオーバーし、フェラーリも大台に迫る周回数を記録するなど、各チームとも本格的な走り込みを行い、課題のプログラムをこなしていった。
そのなかタイムシートのトップにつけたのは、F1ルーキーがドライブするマクラーレンMP4-29だった。午前中は8周と一日の半分近くをITトラブルの修正に負われたマクラーレンだが、午後のセッションでピレリのスーパーソフトを履いたマグヌッセンは、2番手のフォース・インディアに1.5秒近い差をつける1分34秒910をマーク。彼はロングランやタイヤ評価、さらにピットストップの練習にも取り組んでいる。
前日のトップタイムに続き、この日も2番手につけたニコ・ヒュルケンベルグは空力データの収集、パフォーマンス作業、タイヤ評価など多くのプログラムをこなし、生産的な一日を過ごした。
連日好調なメルセデスユーザーの中で奮闘を続けるフェラーリは、この日もフェルナンド・アロンソが3番手タイムをマークし、ライバルのトップ3独占を阻んだ。アロンソとチームは、パワーユニットに付随するERS(エネルギー・リカバリー・システム)といったすべてのオペレーティングシステムの調整を詳細に評価。その他にも、異なるタイヤコンパウンドでショートランとロングランを繰り返し、マシンバランスの最適化に勤めた。
レースシミュレーションを予定していたメルセデスとニコ・ロズベルグは、午前中に2度の赤旗原因を作ってしまったが、周回数は85周まで延ばし、フェラーリと同じ1分36秒台に滑り込んだ。
燃料システムのトラブルで初日を棒に振ったウイリアムズは、フェリペ・マッサからマシンを引き継いだバルテッリ・ボッタスがこの日最多の116周を走破、レースシミュレーションをこなすなど前日の遅れを取り戻すことに成功している。
今テスト初登場となったケータハムの小林可夢偉は6番手タイムをマーク。可夢偉の駆るCT05は午前中こそテレメトリーのトラブルで8周にとどまったが、午後のセッションで挽回。トップからは依然5秒近い遅れがあるものの、トータル66周とまずまずの周回数をこなしてみせた。
初日、オーバーヒートによるリヤブレーキのトラブルでわずか14周しか走れなかった王者レッドブルは、59周とようやくまとまった周回数をこなすことに成功。「まだやるべきことが沢山ある」と語ったセバスチャン・ベッテルは、1分40秒340というベストタイムで可夢偉のケータハムに続いた。
オイル漏れを克服したトロロッソのジャンーエリック・ベルニュが8番手。9番手にはザウバーのエステバン・グティエレスがつけた。
ロータスとマルシャはいずれも20周に届かず。特にロータスはロマン・グロージャンが担当した最初の2日間で合計26周しか走れておらず、ヘレステストの欠席が未だに尾を引いている。