元F1チームオーナー、ジャンカルロ・ミナルディが、今年ワークスチームとしてF1活動を行うルノーは、ドライバーとしてフェルナンド・アロンソ、チームプリンシパルとしてアラン・プロストを起用したい考えだと語った。
現在マクラーレンに所属するアロンソは、2001年にミナルディでF1デビュー、2002年からルノーに所属し、2005年と2006年にタイトルを獲得した。2007年に1年間マクラーレンで過ごした後、2008年からの2年間、再びルノーで走っている。
パワーユニットマニュファクチャラーのホンダと組んで新たなスタートを切ったマクラーレンは2015年は信頼性のトラブルが連発し、パフォーマンス向上も成し遂げられず、アロンソはわずか11ポイントしか獲得できずにランキング17位に沈んだ。
アロンソは2017年末までマクラーレン・ホンダと契約を結んでいるものの、ジャンカルロ・ミナルディは、ルノーは新体制を形成するなかでアロンソを引き抜こうとしていると語った。
ルノーはこの数年エンジンサプライヤーとしてF1活動を行い、レッドブル・レーシングと共にダブルタイトル4連覇を成し遂げたが、昨年末にロータスF1チームを買い戻し、今年からワークスチームとしてF1に参戦する。
「ロータスを買収し、コンストラクターとしてF1に復帰するルノーは、あらゆる部門を強化したいと考えている。彼らは優れた人材を求めている。技術者やドライバーなどだ」とジャンカルロ・ミナルディは自身のウェブサイトにおいて発言している。
「(ルノー社の)カルロス・ゴーン会長はフェルナンド・アロンソをホンダから引き抜くために動いている」
ロータスは昨年の時点ですでに2016年ドライバーとしてパストール・マルドナドとジョリオン・パーマーの起用を発表している。しかしミナルディは、パーマーの立場は100パーセント安全とはいえないと考えている。
ゴーン会長は、ルノーのワークス参戦を正式に発表した後、1月の会合でドライバーに関する話をすると発言、これによりドライバー変更の可能性もあるとの推測が持ち上がった。
「マルドナドにはベネズエラから出る資金という後ろ盾がある。彼の持ち込む資金はチームにとってメリットになる。しかしパーマーの状況は幾分複雑だ」とミナルディ。
「フランスから得た情報がこの方向性を裏付けている。もちろん簡単に成し遂げられることではないが」
また、ルノーは元F1チャンピオンでフランス出身のプロストをチームプリンシパルに起用したい考えであるとも、ミナルディは述べている。F1タイトルを4回獲得したプロストは1981年から1983年までルノーチームに所属した経験を持つ。
「マネジメント面では、ルノーはチームプリンシパルのポジションをアラン・プロストに任せたいと思っているようだ」とミナルディは語った。
昨年の時点でプロストが新生ルノーF1チームに関与するとのうわさは流れていた。ルノーは、チーム名称、上層部の体制、チームパートナーなどの詳細は2月に開催するイベントにおいて発表する予定だ。