マクラーレンの最新ロードゴーイングカー「650S」が、4月1日に東京都内で行われたプレスカンファレンスで日本初披露された。

 昨年発表・発売された限定HVモデルP1は早々に完売、12Cも好調な売れ行きを見せているマクラーレンは、次の一手として新型650Sを満を持して投入してきた。3月に行われたジュネーブ・モーターショーにて初公開されていたこの車両だが、日本国内で披露されるのはこれが初。この日はクーペとスパイダー(リストラクラブル・ハードトップ仕様)の2台が持ちこまれた。

 従来モデルのP1、そして12Cを彷彿とさせるデザインながらも全体の25%に新規制作のパーツを使用。まったく新しい量産型スーパーカーとして誕生した。空力効率は格段に向上しており、240km/h時のダウンフォース量は24%増大。グリップレベルの引き上げに大きく寄与している。

 P1にも搭載されていたエアブレーキシステム(可動式リヤウイングを使って、ブレーキング時の空気抵抗を高めて減速するシステム)を、この650Sにも採用。コーナリング時にはダウンフォースを発生し、車体を安定させるという。なお、直線での加速時にはこのエアブレーキを自動的に下降させてドラッグを削減、F1で使われているDRS同様の働きをする。

 エンジンは12Cと同じく3.8リッターV8ツインターボ。ただ、ピストンやシリンダーヘッドなど全部品の10%を新規製作した上、エアインテークの改善により冷却効率も向上。これらのモディファイにより、12Cの600PSから650PSへと出力アップを実現している。結果、0-100km/hへの発進加速は3.0秒、100-200km/hの加速は8.4秒という驚くべき数字を記録。最高速度は333km/h(スパイダーは329km/h)である。燃費性能は約8.5km/リットルだ。

 “イナーシャプッシュ”と呼ばれる新しい電子制御機能が採用により、エンジンの回転数をギヤ比より高く維持することで、シフトチェンジ時の空走時間を減らし、スムーズな加速を実現している。さらにデュアルクラッチ式トランスミッションの搭載で、低速域でもスムーズなギヤチェンジを可能にし、ドライバビリティの向上に繋がっている。

 なおタイヤはピレリと共同開発された専用モデル“P Zero CORSA”を装着。空力性能および転がり抵抗が最適化されていて、650Sの燃費性能向上に大きく寄与する。

 P1および12Cなどで培われた技術をフルに活かして作られた“650S”は、本年春より発売。販売価格はクーペが3160万円、スパイダーが3400万円となっている。

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