ルイス・ハミルトンとフェリペ・マッサの確執が“危険な段階”に入ったと心配する声が出ている。ふたりは今季頻繁にコース上での接触を起こしており、インドGPでもクラッシュが発生してしまった。
インドGP決勝でマッサにハミルトンが仕掛けた際にふたりはまたも接触した。ドライバースチュワードを務めた経験を持つ、元F1ドライバー、アレックス・ブルツは「私の意見では、あれはフィフティー・フィフティーだ。単なるレーシングアクシデントだよ」と述べているが、今回はマッサにペナルティが科された。
決勝スタート前、ハミルトンはマッサに腕を回して声をかけたという。
「ずっと彼は僕に話しかけてこなかった。彼に対してレースの幸運を祈ると言うと、彼は小さく頷いた。僕としてはそれ以上のことは望んでいなかったよ」とハミルトンが語ったとSPEEDが報じている。
マッサの方は、ハミルトンの行為に対して頑なな態度を示している。
「彼は『いいレースを』と言っただけだ。いったい何を意図してるっていうんだ? 『いいレースを』なんて、会話に入らない」
接触したレースの後、ハミルトンは多くを語らなかったが、Telegraphによると、マクラーレンのチームプリンシパル、マーティン・ウィットマーシュが、早くサーキットを後にするようハミルトンに勧めたという。
インディカーのダン・ウェルドンとMotoGPのマルコ・シモンチェリの死亡事故が起きたばかりとあって、ブラジルのO Estado de S.Pauloの記者、リビオ・オリチオは、「次は彼ら(マッサとハミルトン)はけがをするかもしれない」と懸念を表している。
安全性向上を強く訴えているサー・ジャッキー・スチュワートは、ふたりは今季ここまでの17戦で6回コース上で接触したと聞き、「その回数は気がかりだ」とコメントしている。