2017年から導入される新たなLMP2規定でのワンメイクエンジンサプライヤーとして、英レーシングコンストラクターのギブソン・テクノロジーが選出された。
コストキャップ制のもと、多数のプライベーターが参戦しているプロトタイプカテゴリーのLMP2では、2017年から新たなレギュレーションが導入される。現行規定では、ニッサンやHPD、ジャッドなどがエンジンを供給しているが、新規定ではワンメイク(北米を除く)となることがすでに発表されていた。
今回、17年からのLMP2エンジンサプライヤーとして選出されたギブソンは、ザイテック・エンジニアリングが昨年9月に改称する形で誕生。現在も、ギブソン015Sシャシーを供給しているほか、LMP2クラスで最大のシェアを誇るニッサンVK45DEエンジンの供給とサポートを担当している。
ギブソンは17年より、現在よりも低いランニングコストを実現しながらも600馬力(現在は450馬力)を発生する4リッターV8自然吸気エンジンを、WEC世界耐久選手権とヨーロピアン・ル・マン・シリーズ(ELMS)に供給することになる。エンジンの技術的な詳細は、後日発表となる。
また同時に、同じく17年からのLMP2におけるエレクトロニクスサプライヤーとして、コスワース・エレクトロニックスが選出された。エンジンはワンメイクとならない北米IMSAスポーツカー・チャンピオンシップ(現ユナイテッド・スポーツカー・チャンピオンシップ)だが、エレクトロニクスについてはコスワースのワンメイクとなる。
新たなLMP2を共同で作成しているFIAとACO(フランス西部自動車クラブ)による声明には、今回のサプライヤー決定について次のように記されている。
「ギブソン・テクノロジーとコスワース・エレクトロニックスは、パフォーマンス、クオリティ、信頼性、サービス、メンテナンス、そして価格競争力という基準のもと選出された」
なお、17年からのLMP2規定では、シャシーコンストラクターも4社に限定されており、オレカ、ダラーラ、オンローク/リジェ、そしてライリー/マルチマチックの4コンストラクターとなることがすでに発表されている。