ル・マン24時間を運営するACOフランス西部自動車クラブは11日に開催されたプレスカンファレンスで、LMP2クラスの2017年からの規定を発表した。17年からは北米のユナイテッド・スポーツカーをのぞくACO規定のレースで単一のエンジンとなり、シャシーコンストラクターも4メーカーに制限される。

 LMP2クラスは、将来LMP1へのステップアップを目指すプライベーターのためのカテゴリー。多くはレーシングカーコンストラクターが制作した市販プロトタイプカーシャシーに、市販レーシングエンジンを搭載する組み合わせとなっており、シャシーではオレカやリジェ、モーガン、童夢、HPD等があり、エンジンではニッサンVK45が多くのシェアを獲得する一方、HPD/ホンダやジャッドなどのユニットが存在する。

 そんなLMP2規定についてACOでは、2017年に向けて新たな規定を採用すると発表した。大まかな概要としては、下記のとおりとなる。

・2シーター。クローズドコクピットのみ
・重量:900kg
・2014年のLMP1シャシーレギュレーションに適合
・全幅は1900mmから2000mmに拡大
・視認性の向上
・価格は最大48万ユーロ(日本円約6668万円)
・パーツは車両価格の140%まで(現行規定は150%)

・エンジンは自然吸気600馬力(現行は450馬力)
・エンジンはレンタルが基準で、トラックサポートやリビルドを含む

・事故時のためのホイールテザーの装着
・ザイロン製サイドインパクトパネル
・リヤクラッシュボックス

 また、この新規定からシャシーマニュファクチャラーは優秀なシャシーを供給することができる4つのマニュファクチャラー(うちひとつはアメリカのマニュファクチャラー)となり、エンジンは北米ユナイテッド・スポーツカーをのぞきWEC、ル・マン24時間、ヨーロピアン・ル・マン・シリーズでは単一のエンジンサプライヤーが採用される。

 今後新規定に向け、2015年12月にレギュレーションが確定され、16年にホモロゲーションされた後、17年から新規定車両が登場する。ル・マン、WEC、ELMSでは17年には新旧両規定の車両が参加可能で、18年からはル・マン、WECは新規定のみ。ELMSは18年も新旧両規定の車両が参加できる。アジアン・ル・マン・シリーズでは、17年〜18年とも旧規定での開催となる。

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