26日、ザウバーは2014年型マシンC33・フェラーリを発表、チーフデザイナーのエリック・ガンダランは、「F1史上最大の規則変更」というチャレンジに対応するため、開発の柔軟性と信頼性を重視してマシンのデザインを進めてきたと語った。

 2014年F1レギュレーションは大幅に変更され、1.6リッターV6ターボパワーユニットおよびエネルギー回生システム (ERS)が導入されるとともに、空力面も大幅に変化、ダウンフォースが減少する。

「レギュレーションのさまざまな変化により、エンジニアは大きなチャレンジに直面した」とガンダランは述べた。
「時間的なプレッシャーも大きな要因だった。すべての必要なデータや情報が得られる前にシャシーに関するさまざまな決断を下さなければならなかった。ぎりぎりまでエンジン開発がマシンのその他の部分の開発と共に進められるからだ。しかし最終的にはそれが我々のメリットにもなる」

 そのため、エンジニアたちは予期せぬファクターに対応しながら、できるだけ柔軟に作業を進めなければならなかったという。

 ザウバーC33の最も目立つ特徴は、非常に低いノーズの鼻先だ。また、規則によりフロントウイングの幅が狭くなり、フロントサスペンションもプッシュロッドでありながらもコンセプトが少し変更された。
 サイドクラッシュエレメントがサイドポッドの形状に影響、新パワーユニットでは冷却要求が大幅に高まるためにクーリングエアインテイクが拡大された。
 規則変更に伴い、エキゾーストテイルパイプのポジションが変化し、リヤウイングも変更。ブレーキングシステムのコンセプトは一新され、リヤホイールにブレーキ・バイ・ワイヤ・システムが初めて導入された。

「新パワーユニットのパッケージングも大きなチャレンジだった」とガンダラン。
「(マシンの最低重量に近づけるため)重量を絞ることもマシンデザインの重要なポイントのひとつだった。これは非常に困難な仕事であり、ライバルたちと比べて自分たちがどの位置にいるのかを確認するのを楽しみにしている」

 今年はシーズン中に積極的に開発を進めていく必要があるため、状況に最大限柔軟に対応できることが重要であるとガンダランは語った。また、信頼性の確立にも重点を置いたという。

「2014年のテクニカルレギュレーションには根本的な変更がなされたため、新シーズンの予想をするのはより一層難しい」
「自分たちのパッケージは分かっても、ライバルたちがどのような状況にいるのか予想するのは難しいのだ。チームの序列に関しての印象は、テストがスタートして初めて得ることができる」

「ザウバーC33・フェラーリのデザインに関して歩んできた道は、最大限の柔軟性を可能とするものであり、それによって我々はすばやく反応することができる」
「また、特に最初の数戦は信頼性が重要なファクターになることは明らかだ。そのためこのエリアに非常に大きな重点を置いた」

 ザウバーがヘレステストで走らせるC33のロールアウトバージョンにはまだ多数のパフォーマンスパーツが導入されておらず、それはバーレーンでの2回のテストの中で加えていくことをガンダランは明らかにしている。

「そうすることによって、パフォーマンスに関連するパーツの開発に最大限の時間をかけることができるし、同時に最初のテストでマシンを走らせ、すべてのシステムをチェックすることもできる。技術的な変化の大きさを考えれば、初回のテストで走ることは重要であると考える」

 

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