F1シーズン中のテスト解禁計画に対し、コストがかかるとしてチーム側から反対意見が出ている。

 F1において現在はシーズン中のテストが禁止されているが、FIA会長ジャン・トッドがトルコGPの週末、今後は認める意向であるとコメントした。早ければ来年から、遅くても2013年には規則を変更するという。

 しかしチーム側からは、コストが上がるとして、反発の声が上がっている。

 レッドブル・レーシングのチームプリンシパル、クリスチャン・ホーナーは、次のように語った。
「今のバランスが正しいと思う。金曜にもう少し走行を増やすとか、使えるタイヤセット数を増やすこともできるだろうし、そうすればチームも若手ドライバーを走らせやすくなる」
「テストの問題は、これを再び認めた場合には、すぐさまテストチームを用意することになり、コストが上がるということだ」
「これまで我々が最も大きくコストを減らせた要因のひとつは、テストの削減だ。だから今のまま、シーズン前にテストを行い、シーズン後には若手ドライバーテストを行うというバランスが適切だと思う。これがビッグチームにとっても小規模チームにとっても財政的に助かるのだ」

 フォース・インディアのCOO、オトマー・サフナウアーも反対意見を唱えている。
「我々は反対だ。なぜ後退する?」
「シーズン中のテスト禁止でかなりのコスト削減になっている。今はテストチームを持っていない。シーズン中のテストが行われるようになればどうなるか。我々はすでに19から20戦のレースを戦っており、クルーには大きな負担がかかっている。その上2回か3回のテストを彼らに強いることになる。そうすると昔のようにふたつのチームを作ることになり、そうなるとコストが上昇する。なぜ後退しなければならないのか? テスト走行1kmごとにコストが上がっていくのだ」

 FOTA会長でマクラーレン代表のマーティン・ウィットマーシュは、ロイターに対し、小規模チームの意見を尊重する必要があると述べている。
「多くのチームがもっとテストをすることを望んでいるが、小規模チームのことも尊重しなければならない。我々はコストを抑える必要がある。もし大手チームがテストをし始めて、それが小規模チームの不利につながったら、F1のためにいいことではない」

 フェラーリは以前からテスト禁止の規則を見直すよう求めている。会長ルカ・ディ・モンテゼモロは、CNNに対し次のように発言している。
「我々はテストができない。トレーニングができないのだ。トレーニングやテストができないプロのスポーツは、世界でF1だけだ」

 トッドは、来月のF1委員会でテスト解禁の提案が却下されても、2013年にはこの規則変更を推し進めると述べている。この場合はチームの承認は必要ないという。
「十分(賛成が)得られれば、2012年に変更する。次回のF1委員会で提案するが、そこで支持を得られなくても、2013年には同意なしに導入することができる」
「遅くても2013年には導入する。だが、来年からシーズン中に数日テストを行うことが皆に受け入れられることを期待している」

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