F1第19戦アブダビGPの予選でトップ10入りを果たしたドライバーたちが、予選の戦いを語った。

ニコ・ロズベルグ 予選=1位
「エンジニアたちのおかげで、マシンのセッティングは最終的に僕の好みにすごく近いものになった。今日は皆で協力し合ってすごい仕事を成し遂げた。Q3では最高のラップを2周走ったよ。そうはいっても、予選はいい週末にするための一歩に過ぎない。前戦からの好調さを保って、優勝したい。ただ、タイトルを取るにはその他の助けも必要だ。きついレースになるだろうけど、このスポーツでは珍しいことじゃない。全力でプッシュしてルイス(・ハミルトン)にプレッシャーをかけ続け、ブラジルの時のようにミスに追い込みたい。あと、ウイリアムズが僕らの間に入ってくれることに期待している。バルテリ(・ボッタス)には提案したんだ。僕がお金を払うから、今夜スパとかのウェルネスプログラムを受けないかって。しっかり体調を整えて、明日リラックスしていいパフォーマンスを発揮できるようにね。さあ、どうなるだろうね!もちろん、プレッシャーに望みをかけている。ルイスがプレッシャーを感じてその結果今日やブラジルのようにミスをすれば、僕が求めているチャンスが訪れる。僕はものすごく高いレベルを保つために全力でプッシュしてきた。明日は優勝を狙うし、プレッシャーをかけつづけるよ。今年の僕の強みは予選だが、それだけでは目標の半分しか達成できない。肝心なのは日曜だ。このところ、その部分を向上させようと頑張ってきた。インテルラゴスでは進歩が見られたし、明日も同じようなレースをしなければならない。ルイスには失うものばかりだが、僕は得るものばかり。だから彼にはプレッシャーがかかっている。それが僕にとってのチャンスになる。できる限り彼にプレッシャーをかけ続ければ、彼はミスをするかもしれない。ブラジルで僕は高いレベルのパフォーマンスを保ち続け、彼をミスに追い込もうとした。ウイリアムズがもう少し近づいてくれれば、それで十分かもしれない。何が起こるか分からないよ。今の僕はモチベーションがすごく高いし、今日の成り行きにもすごく満足している。最後に、ここで僕を応援してくれている人たちにお礼を言いたい。タイトル争いをしている状態でここに来たのは初めてだから、とても感動している」

ルイス・ハミルトン 予選=2位
「今日はベストのラップを走れなかった。Q1とQ2はとてもうまくいったし、Q3でもミスはなかった。単にいいラップじゃなかっただけだ。楽しんで走っていたし、マシンは最高だった。重要なのは明日だ。アプローチはいつもと変わらない。プラクティスを通してペースはすごくよく、特にロングランが好調だったので、明日に向け自信を感じられる。2番手で満足するのは僕のスタイルではないけれど、どう戦うか、決める必要が出てくるだろう。プランを用意してレースに臨むのは簡単なことではない。毎戦、僕は優勝を目指している。いつも限界まで攻めているけれど、限界を超えたくはないし、状況によってどれだけ限界に近づくかを決める必要がある。前戦では限界を超えてしまったけれど、明日は同じことはしない。それでも勝てると思っているし、レースの展開の中で、決断するつもりだ。彼(ニコ・ロズベルグ)の言うこと(注:ハミルトンはプレッシャーからミスを繰り返しているという発言)は気にしていない。今日の僕らはミスの回数は同じぐらいだった。彼はレースをスタートするタイヤで1周多く走らなければならなかったから、決勝でその影響が出るといいね。今年の僕はミスがものすごく少ないから心配していない。ニコは今の状況に対処する方法を見つけようと、頭の中でいろいろやってみているんだろう。それが彼のやり方だ。僕は自分のことに集中し、コース上で結果を出すだけだ。今日Q3で彼はいい仕事をしたけれど、僕は明日のレースで挽回する」

バルテッリ・ボッタス 予選=3位
「チームにとってチャンピオンシップ3位獲得は重要な事だ。それを達成するための準備を整えられたと思う。僕にもドライバーズチャンピオンシップの4位を取り返すチャンスがあるので、それも目標としていくつもりだ。今シーズンの予選の中でもベストと言えるアタックができて、セッションを通してタイムを縮め、肝心な時にうまくまとめられた。明日のレースでは、前に出るためのチャンスがあればそのために戦うよ。(自分がタイトル争いを左右するかもしれないというプレッシャーはあるかと聞かれ)それは全然ない。自分がタイトル争いに加わっているなら最高だけど、今の僕にとって最大限の結果はランキング4位だから、それとチームのランキング3位の達成を目指し、できるだけ上位でフィニッシュできるよう戦うだけだ。僕にとってはいつもどおりのレースだよ。(メルセデスの一台をオーバーテイクできたら、最後まで押さえ切ることができると思うかとの問いに)今の時点では何とも言えない。明日になってみないと。今シーズンはレースペースを予想するのが難しいんだ。レースでどれだけやれるのか、タイヤがどういう挙動を見せるのか、スティントをどれだけ長くとれるのか……たくさんの要素がある。僕らは直線スピードが速いから、それがポジションを守るのに役立つ。だけど実際どうなるかは、明日になるまで分からない」

フェリペ・マッサ 予選=4位
「明日は僕らに可能なベストのポジションからスタートできる。僕にはバルテリ(・ボッタス)の前に出られるだけのペースはあったけど、最後のラップでロックしてしまい、うまくまとめられなかった。マシンは明日に向けていいパフォーマンスを見せているし、今回も2列目を独占できたのは励みになる。明日はタイヤのデグラデーションが重要な要素になり、戦略を左右することになるだろう。表彰台が可能だし、そうなれば素晴らしいシーズンの締めくくりになるから一生懸命に戦うよ。(ルイス・)ハミルトンのスタートがよくなければ、僕らが前に出られるかもしれない。彼には少しプレッシャーがかかっているかもしれないし、前に出られるチャンスがあれば逃さない。彼ら(タイトルを争っているメルセデス勢)にはリスクがあるけれど、僕はそれに比べるとリスクが少ない。行動を起こす前に、彼らは僕らの2倍慎重に考えなければならないんだ」

ダニエル・リカルド 予選=除外(5番手タイム)【予選結果除外前のコメント】
「予選にはすごく満足している。FP3の後、やるべきことがあると知ったが、日が沈めば温度が下がるので、自分たちのセットアップは夕方にはうまく機能すると前向きに考えていた。そのためにいい変更を加えていたんだ。今週末の中で、予選が一番好調だったよ。ウイリアムズとはかなり近いし、少なくともメルセデスの一台とはさほど離れていないから、なかなかいい予選だったと思う」

セバスチャン・ベッテル 予選=除外(6番手タイム)【予選結果除外前のコメント】
「あまり満足していない。プラクティスは好調だった。昨日も今日のFP3もスーパーソフトタイヤからグリップを引き出せていたのに、予選ではそれができないと、すぐに気付いた。セッションの合間にマシンの変更を試みた。Q3にユーズドタイヤで出て行くと、いい兆しを感じられたけれど、結局うまくいかなかった。今日の予選は大満足とは言えない。このチームでの最後の予選だから、もう少しいいパフォーマンスを見せたかった。明日は感慨深い一日になると思う。今日マシンに乗り込む時から感慨深かった」

ダニール・クビアト 予選=7位
「とてもいい予選だった。Q3でいいラップを走れて、7位を獲得できたことに満足している。もしかしたらもう少し上にいけたかもしれないけどね。6番手にかなり近かったとはいえ、明日に向けていいポジションだし、コースのきれいな側からスタートできる。レースでのターゲットを絞るのは難しいが、予選の力強いパフォーマンスを最大限に生かせることを期待している。昨日はマシンのどこに改善の余地があるのか正しく理解できていて、正しい方向に仕事を進められた。今は明日ポイントを獲得するために仕事をしないとね。ここではGP3時代のいい思い出があるし、明日のレースも思い出に残る経験になることを願っている。僕にとってスクーデリア・トロロッソでの最後のレースになる。チームと離れるのも、イタリア語を話さなくなるのも寂しい。だけど明日は感傷的になっている暇はない。レースに集中するよ!」

ジェンソン・バトン 予選=8位
「今日は6番手に届くと思っていたのに、結果的には0.07秒足りなかった。路面温度が下がるにつれてグリップを失い、そのグリップのなさがどこから来るのかさっぱり分からないんだ。最後のラップでは、ターン8のヘアピンでロックしてしまった。めったにないことなんだけど、荷重のかかった右フロントがロックし、そのためにいいラップにまとめることができなかった。明日に目を向けると、金曜日にあまり走れなかったためレースペースがどうなるか、予想がつかない。自分たちがどのあたりの位置を走るのか分からないけれど、楽しむつもりだよ。ひとつだけ確かなのは、コース上でマシンから最大限の力を引き出すということ。昨日の状況を考えると悪くない(予選)パフォーマンスだった。(Q2でマシンに燃料が十分に入っていないため走行を中断しろと言われた時のことについて)感情的になった。Q2でラップを走り終えようとしていて、トップ10以内のタイムを出せそうだった時だけにね。難しい状況に陥ったけれど、ガレージに戻ってくると、チームの皆はものすごくリラックスしていたので、僕も落ち着くことができた。あの時はすごくストレスを感じたが、うまく対処できたよ」

キミ・ライコネン 予選=9位
「ヤス・マリーナに着く前からこのコースが僕らのマシンに合っていないことは分かっていた。今週末、すべてのコーナーをうまく走れるセットアップを見つけられなかった。今日の予選では多少感触がよくなったけれど、いいラップをうまくまとめるのは簡単ではなかった。常に限界ぎりぎりの状態で、1周の中でマシンがいい動きをする部分もあれば、スライドする部分もあるんだ。明日は難しいレースになるだろう。それでもいつもどおりベストを尽くし、チームのためにできるだけ多くのポイントを持ち帰りたい」

フェルナンド・アロンソ 予選=10位
「今週末はいつも以上に厳しい状況で、予選でもかなり苦労した。FP3の後にエンジン交換を行ったことでいくつか余計な問題に対処しなければならず、Q2まではマシンが一貫したパフォーマンスを示していなかった。明日のレースは苦しい戦いになるだろう。この2日間、僕らはスタート練習を一度もやっていないし、燃料をたくさん積んだ状態では一度も走っていないんだ。それでも全力を尽くして、できる限りたくさん順位を上げたい。僕にとっては特別な一日になるからね。もちろん(ニコ・)ロズベルグと(ルイス・)ハミルトンのタイトル争いがメインだけれど、僕にとってはフェラーリでの最後のレースだから、チームやこの数年応援してくれたファンのためにいい戦いをしたい」

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