フェラーリは25日、2014年型マシンF14 Tを披露、プルロッドフロントサスペンションは継続したものの、新レギュレーションに対応するためあらゆるエリアを一新したと述べた。

 例年は新F1マシンに関する計画期間には1年を少し上回るぐらいの時間が使われる。しかし、“2014年”と今年導入されるパワーユニットのターボの“T”にちなんで「F14 T」と名付けられた今年のマシンに関しては、レギュレーションが大幅に変わったため、2年以上前にプロジェクトがスタートし、マシンデザインにおいてすべてのエリアが修正された。

 フェラーリは、2012年のF2012に、F1では10年ぶりとなるプルロッドフロントサスペンションを採用したが、2013年のF138に引き続き、今年のF14 Tでもこのデザインを維持した。
 しかしそれ以外の面では今年のマシンは昨年までのものとほとんど共通点がないという。

 レギュレーション変更によりシャシーとノーズを低い位置に設定しなければならず、デザイナーたちは大幅に低くなったモノコックにフロントサスペンションをうまく収めるのに苦労したと、フェラーリは述べている。

 新レギュレーションに対応するため、リヤウイングも昨年型とは一変、フロントウイングの幅は規則により昨年より片側75mm狭くなり、これが空力に大きく影響、フロントウイングの空力に関して根本から見直したという。

 マシンの外見のみならず、内部も大幅に変化している。
 1.6リッターV6ターボユニットおよびエネルギー回生システム (ERS)が導入される今年のマシンにとってのクーリング上の要求は、昨年までとは全く異なる。

 クーリングを強化すると大きな馬力に対応できる一方、ダウンフォースの発生に関してはマイナスになるため、できるだけ速いラップタイムを可能にするよう、馬力とダウンフォースのベストな妥協点を見出し、全体的なクーリングの適切なレベルを定める必要があったという。この作業においては、パワーユニットとシャシーを自社で製作するフェラーリの強みが生かされた。
 クーリングの全体的なレベルを正しく設定し、クーリングシステムをうまく組み入れ、適切な空気の流れを成し遂げるため、デザインに膨大な時間が費やされたということだ。

 トランスミッションやブレーキングシステムも新規則に合わせてデザイン変更。フロントアクスルのキャパシティを大幅に強化、また、ペダルの一貫性とブレーキバランスコントロールを最適化するため、ブレーキ・バイ・ワイヤ・システムが初めて導入されている。

 

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