FIAは、FIAとFOTAのそれぞれの金融エキスパートが会合を行った結果、自らのバジェットキャップ案を推し進めるとの発表を行った。会合ではF1の今後に関する両者の意見の相違について協議したものと見られるが、FOTAが提案するレギュレーションでは小規模チームがビッグチームと競うことはできないと、FIAは主張している。
FIA会長マックス・モズレーは、4,000万ポンドのバジェットキャップ制を提案しているが、ここにはエンジンコスト、ドライバーのサラリーなどは含まれないものの、既存10チーム中8チームが、この額で運営するのは無理だとして反対している。これに伴い、FOTAはライバルシリーズ立ち上げの可能性もちらつかせている。2010年に条件付きでエントリーを行ったチームは、この条件を破棄するよう考慮するために19日まで猶予が与えられた。
今回、FIAは、FOTAの金融部門代表と会合を行ったものの、解決には至らなかったようだ。FOTAが提案した規則では、現在F1を悩ませている支出の問題を解決するには至らないとFIAは主張している。
「6月11日の会合で合意したとおり、FIAの金融専門家は昨日、FOTAの金融専門家と会合を行った」とFIAの声明には記されている。
「残念ながら、FOTAの代表は、FIAの2010年のフィナンシャル・レギュレーションに関して議論を行う権限を有していないことを明らかにした。彼らはレギュレーションへの協議を行う用意は一切なかった。その結果、FIAの規則とFOTAの提案を、共通の立場を見出すという考えで比較するという、会合の目的は果たせなかった」
「適切な対話がない中で、FOTAの経済上の提案について話し合われたが、これらは他のチームよりも多くの予算を持つチームの支出を制限することが可能なものではないのが明らかになった。異なる形での経済の軍拡競争となることは避けられないであろう」
「従って、FIAフィナンシャル・レギュレーションは公表されたものから変更は行われない」