FIA会長マックス・モズレーは、チーム側の書簡に対し、2010年エントリーに関するデッドラインを延期することはできないとしながらも、無条件のエントリーを行うことを求めて再度提案を行った。
フォーミュラワン・チームズ・アソシエーションは、FIAに書簡を送り、自らの提案を提示し、F1分裂の危機を回避するよう求めた。
これに対しモズレーは、短い期間で新たなコンコルド協定をまとめるのは不可能であると主張、チームに対し、1998年のバージョンにサインし、その上で2009年のコンコルド協定に関し議論を行い、これを改正するよう求めた。
「1998年のコンコルド協定の統治条項を改正するとなると、長い議論が開始されることになる」とモズレーは記している。
「我々にはその時間はない。金曜までに2010年の残りの申請者に対して返答する必要があるからだ」
「貴殿の提案には我々が同意できる見込みのある要素があるが、それを検討する時間が必要である。従って我々は、全当事者が、書簡のやりとりによって、1998年の統治条項を受け入れることに合意するよう提案する。その後、1998年の取り決めの保護の下で、新たな2009年コンコルド協定に関して交渉を行うことができる。この10年これで機能してきたのだから、あと数週間、あるいは数カ月続けても、なんら問題はないはずだ」
モズレーは、FOTAのコスト削減案には、チームあるいはFIAに対して“明確な数字”が用意されていないとし、現在のバジェットキャップ案を受け入れた後に協議を行うことを求めている。
また、モズレーは、来季のF1に参戦するチームは、二重構造のレギュレーションの下で戦うことにはならないと明言、ただし、カンポス、USF1、マノーにエンジンを供給するコスワースに関しては、“2010年の復帰までに時間もリソースも足りない”ため、2006年のレギュレーションに従うことを認めるとしている。
FIAは各チームに対して書簡を送り、この提案を受け入れ、2010年のエントリーを無条件のものにするようサインを求める予定だ。