スーパーGTをプロモートするGTアソシエイションの坂東正明代表は、20日行われたGTA定例記者会見の中で、これまで開発が進められてきたGT300クラスのマザーシャシーについて、8月30日〜31日に行われる第6戦鈴鹿の舞台でお披露目すると明らかにした。

 近年スーパーGT300クラスでは、コンプリートカーが購入でき、プライベートチームが容易に走らせることができるFIA-GT3車両と、国産車をはじめとしたベース車両を大きく改良し走らせるJAF-GT規定車両の二本柱となっている。ただ、コストキャップが定められ比較的安価に、かつすぐに高い戦闘力を得て参戦できるFIA-GT3車両が近年増え続けており、昨年から今季にかけてJAF-GT車両は4台のみの参戦となっていた。

 そんな状況に対してGTアソシエイションでは、日本のものづくりの観点、シリーズの振興のために、プライベートガレージが安価に製作できるようにするマザーシャシーを2011年〜12年頃から構想。童夢の林みのる童夢特別顧問が進める『ISAKU PROJECT』に採用されるソリッド構造のCFRPモノコック“UOVA”を使用し、GTAとして最初の1台の製作が進められていた。

 そんなマザーシャシー使用の第一号マシンは外装をトヨタ86とし、8月30日〜31日に行われる第6戦鈴鹿の舞台でお披露目すると明らかにした。昨年も鈴鹿では、DTMドイツツーリングカー選手権と車両規定を統一した新GT500シャシーがお披露目されており、今回も同様のスタイルになるという。車両の完成具合によって走行があるかどうかは現在まだ未定だが、坂東代表はさらに次のプランがあると語っている。

「できることなら(鈴鹿で)シェイクダウンをして、その状態のままタイに運びたい。タイのチームの人たちにこのクルマに乗ってもらおうと思っています。ただ今のところ自分が考えているだけなので、うまくいけばやりたい」と坂東代表。

「日本のチームのメカニックがものを作る、そしてセッティング能力だったりを持っている人たちがFIA-GT3とはまた違う部分でやりたいとか、自分たちも作ったり調整してレースに出たいというクオリティの高い人たちが日本にはいるので、その人たちのためのマザーシャシーです」

 すでにマザーシャシーのトヨタ86はすでにエンジンが載っている状態で、細かい部分を製作中。「その後2台目、3台目と走らせたい」と坂東代表が語るマシンは、どんなディテールで、どんな速さのマシンがお披露目されるのか。JAF-GT規定車両はFIA-GT3にはない楽しみな部分も多い。鈴鹿を楽しみにしたいところだ。

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