ドイツGPでセバスチャン・ベッテルがコース外を使ってオーバーテイクをしたことでペナルティを受けたが、イギリスGPの時点で、全チームに対し、コース外を使ったオーバーテイクを禁じるレギュレーションについて明確に説明されていたことがわかった。

 ベッテルは最後から2周目、ヘアピン出口のランオフエリアを使ってジェンソン・バトンを追い抜き、2位でフィニッシュした。しかしこのオーバーテイクについてレーススチュワードは審議、コース外を使用して順位を上げたことは規則違反であるとして、レース後、ベッテルに対してドライブスルーペナルティに相当する20秒加算のペナルティが科された。これによりベッテルは5番手に降格された。

 レース後、レッドブルのモータースポーツコンサルタントを務めるヘルムート・マルコは、ベッテルは何も悪いことはしていないと主張した。
「この状況はすべてバトンが引き起こしたことだ。彼はセバスチャンに全くスペースを残さず、彼をコース外に押し出した」とマルコがServus TVに語ったとmotorsport.comが伝えている。
「セバスチャンは接触を避けるためにコース外に出なければならなかったのだ」

 しかしイギリスGPの決勝前にF1レースディレクター、チャーリー・ホワイティングが全チームとレーススチュワードに対して、コース外を走ることでアドバンテージを得てはならないという規則についてはっきりと説明していた。

 その通知書において、ホワイティングは次のように記している。
「コース外に出たドライバー(すなわち、現レギュレーションに従いマシンがコースに全く接していない状態)は、コースに復帰することができるが、アドバンテージを得ることはできない」
「これに関するレギュレーションにおいて、ドライバーはコースを離れたことにより一切アドバンテージを得てはならないと記されているが、ドライバーが直接アドバンテージを得たかどうか完全に明らかでない場合、スチュワードが自身で判断すべきであると我々は感じている」

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