全日本選手権スーパーフォーミュラ第1戦の開幕を控えた11日、鈴鹿サーキットで1時間の専有走行が行われた。晴天の下行われたセッションでは、アンドレ・ロッテラーがトップタイムをマーク。中嶋一貴が続き、PETRONAS TOM'S勢がワン・ツーとなった。
いよいよ今季、新シャシーダラーラSF14とダウンサイジングターボの潮流に乗る2リッター直4直噴ターボエンジンが導入され、新時代を迎える全日本選手権スーパーフォーミュラ。4月12日〜13日に鈴鹿サーキットで開幕戦を迎えることとなるが、予選を翌日に11日、1時間の専有走行が設けられた。
通常であれば2デー開催であるスーパーフォーミュラだが、オフシーズンに3回予定されていた公式テストのうち、第1回にあたる富士スピードウェイでのテストが2月に関東甲信越を襲った大雪の影響でキャンセルに。そのため、当初の予定よりも8時間分走行が行えておらず、新規定導入の初年度として走行時間が足りないことから、この開幕戦鈴鹿をはじめ、第3戦まで金曜の走行が行われる予定だという。
迎えた第1戦鈴鹿の金曜日は晴れ。鈴鹿らしく最終コーナー側から1コーナー側に風がかなり強く吹いており肌寒さを感じさせたが。16時のコースオープンから各車続々とコースイン。明日に迫った予選に向け、走行を重ねていった。
時折コースアウトするマシンこそあったものの、大きなクラッシュ等はなく、1時間のセッションは赤旗が出ないまま推移。S字、逆バンク等で見ると、SF14のコンセプトである『クイック&ライト』を体現するような素晴らしいコーナリングを披露した。元F1ドライバーたちが「コーナーはF1よりも速い」と語るように、予選モードのアタックラップは迫力満点。チェッカー周に向けタイムは続々と上がっていった。
そんな中、このセッションのトップタイムをマークしたのは昨年惜しくもタイトルを逃したロッテラー。2番手には一貴が続いたが、この2台だけが1分37秒台に。3番手にはジョアオ-パオロ・デ・オリベイラ(LENOVO TEAM IMPUL)、4番手にはロイック・デュバル(KYGNUS SUNOCO)、5番手にナレイン・カーティケヤン(LENOVO TEAM IMPUL)が続いた。
オフテストからトヨタエンジン勢の速さが伝えられてきたエンジンウォーズだが、このセッションでは最終的にトップ10はトヨタ勢が占める結果に。ホームレースである鈴鹿の予選でホンダ勢は逆襲に成功するのか、明日13時50分からの予選に注目が集まるところだ。