Juju、持ち込みセット勝負となった計時予選、決勝ともに車のバランスに泣かされながら自身キャリア2回目のオートポリスでのレースを完走

 2025年5月17日(土)・18日(日)に大分県・オートポリスで開催された全日本スーパーフォーミュラ選手権 第5戦において、HAZAMA ANDO Triple Tree Racing のJujuは22番グリッドからスタートし、19位でフィニッシュ。キャリア2度目となるオートポリスでのレースを完走で締めくくり、昨年のSFデビューからの連続完走記録を1つのばし、14戦としました。

 フリー走行と予選が行われる予定だった土曜日のオートポリスは未明から激しい暴風雨と濃霧に見舞われ、プログラムされていた全ての走行セッション(フリー走行・予選)がキャンセル。翌日18日(日)の午前中に予選、午後に決勝を行うワンデー開催となり、予選方式も通常のノックアウト形式から、40分間の計時方式へと変更されました。

 ぶっつけ本番で迎えた計時予選。Jujuは限られた時間の中で4セットのニュータイヤを投入しました。1セットごとに4周を刻んで予選セッションを進行させましたが、燃圧のトラブルが発生し、エンジンパワーが得られない状況下、燃料を積んだ状態でどうにかアタックを実行することに。4セット目を履いた最終のアタックラップでは、前方のトラフィックに阻まれてクリアラップがとれず、さらにセッション終盤に最終コーナー手前で他車がスピン。黄旗が出されたままチェッカーとなり、思うようなアタックができないまま、消化不良の予選を22番手で終えました。

 午後の決勝レースでは、ポジションどりを含めクリアなスタートをきめてみせたJujuですが、序盤からリアタイヤのみに熱が入らないというマシンバランスに起因するかと思われる問題に苦しむ展開に。ピットウォールから「あと数周でタイヤ交換、プッシュ、プッシュ」と無線が飛ぶ中、グリップ不足に耐えながら11周で規定のタイヤ交換を実施。その後もリアタイヤの熱の入り具体に苦戦する状況は続きましたが、14周目にはセクター1、セクター2で自己ベストを更新し、29周目には濃霧が再びコースを覆う中、さらにセクター1で自己ベストを記録。続く30周目にはセクター2、3でも自己ベストを更新するなど、厳しいコンディションの中で渾身のドライブを披露しました。

 41周を走り切ったJujuは、自身にとってキャリア2度目となるオートポリスでのレースを完走。経験値の浅い難関コースにおいて、着実に歩みを進めていることを感じさせる週末となりました。

■ドライバー Jujuのコメント

「もてぎのブレーキトラブルはチームが頑張ってくれて解消できたのですが、残念なことに別のトラブルが出てしまいました。1つは燃圧のトラブルでエンジンのパワーが出ないという症状が出てしまいました。燃料たくさん積めばなんとか走れる状態で、最後のアタックはトラフィックとイエローで完遂できなかったのですが、その前のアタックは燃料積んだ状態でした。今回は持ち込みセットについてもあまりはまっていない感じがあり、予選のポジションを上げるという今年の目標に対して良いパフォーマンスが出せなかったので悔しい気持ちです」

「決勝ではなぜか、リアタイヤの温度が全然上がらない状況で、予選の時から生じていた症状ではあったのですが、決勝で悪化してしまいました。普通は走行を続けていればリアはどんどんタレてくるはずですが、最後の最後までリアがタレない状況で。本来ボンとタイムを出さなければいけない状況の時に、リアがぜんぜん活きてきませんでした。初めての経験で、まだ何が原因かわからず、とにかく悔しいレースになってしまい残念です」

「次は富士のテストですが、7月の富士のレースでポイントに手がとどくように、引き続き頑張りますので、応援よろしくお願いします」

■監督 野田英樹のコメント

「もちろん、どのチームも同じ条件ではありましたが、我々としては、やはり初日に悪天候でセッションがキャンセルとなって全く走れなかったことが大きく響いたと感じています」

「予選では燃圧トラブルが発生しました。本来ならフリー走行で車両の状態を確認し、セットアップを詰める時間があるわけですが、今回はその機会が一切なく、ぶっつけ本番の予選でトラブルが出てしまい、十分な対応ができないままセッションを終えることになってしまいました。結果として、タイムを出すことも、マシンセットを整えることもできず、非常に苦しい状況で決勝に臨まなければなりませんでした」

「決勝レースでも、同じく燃圧トラブルが出てしまい、最終的には問題を完全に解決できないまま週末を終えることになりました。さらに、予選をもとに決勝に向けたセットアップを見直すこともできないままレースを迎えることになり、実際に走らせてみるとマシンが思ったように曲がらない、バランスの悪さにも苦しむことになりました。前後のタイヤバランスが崩れ、フロントタイヤばかりを消耗してしまうという状態に陥り、ペースも上げられないまま、厳しい週末となってしまいました」

「これで今季の5戦3大会を終えたことになりますが、今シーズン初めてともに仕事をすることになったJujuとエンジニアとの信頼関係やコミュニケーションは、レースごとに少しずつ深まってきているとは思います。ただ、まだまだ理想とは言えず、お互いの理解をさらに深める努力が必要だと感じています。また、今回のように毎戦異なる種類のトラブルが発生しており、それも大きな足かせになってしまっています。もてぎではブレーキ、今回はまた別のトラブルです。レースをトラブルフリーで終えられていないことも課題です。次の富士のテストはシーズン中で唯一の公式テストなので、この機会にチームとしてのレベルアップを図り、Jujuにとって『このマシンならこのタイムが出せる』『あとは自分の頑張りでどうにかできる』と思えるような状況をつくってあげることが、自分の立場としては責務だと思っています。しっかり準備して、前を向いて臨みたいと思います」

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