SUPER FORMULA RACE REPORT
Rd.5 5.17[sat]-18[sun]
[place]オートポリス(大分県日田市)
[weather]雨/曇り
[spectators]1万3800人(5000人/8800人)
坪井翔が予選5番手から今季初優勝。ランキングトップとの差を大きく縮める。サッシャ・フェネストラズは17位完走。
2025年全日本スーパーフォーミュラ選手権Round5『九州大会|オートポリス』が5月17日(土)・18日(日)にオートポリスで行われた。予選日が天候不良により、予定されていた走行セッションが全てキャンセルとなり、1日で予選と決勝を行うスケジュールに変更。
VANTELIN TEAM TOM’Sの#1 坪井翔は予選5番手から抜群のスタートを決め、Round4 もてぎの雪辱を果たすべく今シーズン初優勝を飾った。#37 サッシャ・フェネストラズは予選9番手を獲得するも、スタートでトラブルが発生して大きく後退し、17位でレースを終えた。
予選 天候:曇り/気温:18℃/路面温度:20℃
ここまで1大会2レース開催のスケジュールが組まれていたが、今大会は土曜日に公式予選、日曜日に決勝レースを行うフォーマットが採用された。しかし、17日(土)は朝からサーキットが強い雨と濃い霧に覆われる状況となり、この日の走行セッションは全てキャンセルとなった。予選は18日(日)午前に順延され、ノックアウト方式ではなく、40分間の計時予選となり、記録されたベストタイム順でグリッドが決定された。
迎えた18日(日)は、天候が回復し、ドライコンディションで計時予選がスタート。前回のRound4もてぎで悔しいリタイアを喫した坪井は、今大会で大量ポイントを獲得したいところ。予選では前半こそ上位タイムを記録できていなかったが、徐々にペースを上げて残り10分のところで1分27秒061を記録して、5番手につけた。
フェネストラズは3年ぶりのオートポリスでの走行となるなか、セッション後半に9番手につけた。さらにタイムを更新するべく最終アタックに臨んだが、計測ラップに入る直前にスピンを喫し、そのままセッション終了となった。
決勝 天候:曇り/気温:17℃/路面温度:20℃
41周で争われた決勝レースでは、5番グリッドの坪井がスタートで一気に順位を上げて2 番手に浮上。優勝も狙える位置でレースを進めていく。ライバル全体の動向を確認しつつ、トップを走るライバルと同じ18周目にピットイン。コース復帰直後に逆転を果たすが、別のライバルの先行を許し、2 番手で後半スティントに入った。
その後、コースオフ車両が発生したことでセーフティカーが導入され、残り16 周でレースが再開されたが、前を走っていた車両にトラブルが発生し後退したことで、坪井がトップに浮上。そこから力強い走りで、後続との差を広げてトップチェッカーを受け、今シーズン初優勝を飾った。
一方、9番グリッドから上位を目指したフェネストラズは、スタート時にトラブルが発生し、最後尾まで後退。それでも諦めることなく、2周目にピットストップを済ませる作戦で挽回を試みた。セーフティカー導入時には再度タイヤを交換して、新しいタイヤでの追い上げを図ったが、ポイント圏内には届かず。最終的に17位でフィニッシュした。
ドライバー 坪井翔
「今週末は、良いスタートを決められたことがハイライトだったと思います。あそこで2番手に上がれたのは大きかったです。しかし、ライバルのTEAM MUGENの2台に比べるとペースが少し足りなかったと感じています。ピットインのタイミングについても、あの周回が最適だったのかしっかりと見直したいです。圧倒的に良いペースではないなかでも、こうして勝つことができたのは、シリーズ争いを考えても大事なことですし、すごく良いレースができたと思います」
ドライバー サッシャ・フェネストラズ
「約3年ぶりにオートポリスでのレースとなるなか、昨日の天候不良による全走行キャンセルは僕にとって難しい週末になるだろうと思った。そんな状況でも予選のパフォーマンスは良かったけど、予選の最後にアタックの直前でスピンしたことは、僕のミスです。決勝スタートでのトラブルは、詳しい原因は調べないと分からないけど、いずれにしても問題を解決しないと次に進めない。オートポリスはオーバーテイクが難しいコースだから、スタートをうまく決めることが最大の任務だったけど、厳しい結果になってしまった」
監督 舘信秀
「まずは坪井が優勝を飾ったことは嬉しいです。予選から調子良く走れていたと思いますが、振り返るとスタートで順位を上げられたのが、最大の勝因だと思います。昨年のチャンピオンである坪井が、今年は4戦を終えて勝てていない状況が続き、私自身もプレッシャーを感じていました。昨シーズンもそうでしたが、一度勝つと流れに乗ってライバルを逆転していけていたので、今年もその展開を期待しています」
「サッシャはスタートがうまくいかず残念な結果になりましたが、富士テストもありますので、しっかりと調子を整えて、坪井と同じように後半戦で巻き上げていきたいです。次戦も、たくさんの応援をよろしくお願いいたします」