フェラーリは、フェリペ・マッサのF1テストに先立ち、マッサの復帰は今季最終戦ではなく2010年シーズン開幕戦になるだろうと示唆した。

　ハンガリーGP予選での大クラッシュにより負傷したマッサは、順調に回復しており、12日には2年落ちのF1マシン、F2007でフィオラノでテストを行った。その準備として、マッサはマラネロでシミュレーションを使用すると共に、パリでFIAのメディカルチェックを受けている。当初マッサは最終戦アビダビで復帰したいという希望を持っていたが、FIAはフェラーリに対し、今季中にマッサを実戦に復帰させない方がいいとアドバイスしたものと見られている。

　マッサのF2007でのテストの前日、フェラーリは以下のようなリリースを発表し、マッサのレース復帰は2010年になるだろうとほのめかしている。
「明日のイベントは重要なものではあるが、（マッサが）近い将来実戦に復帰することを示すものではない。数日前にパリで行われた非公式なメディカルチェックは非常にポジティブなものではあったが、今後2カ月のうちに実戦に復帰することを承認するには至っていない。また、以前に下した決断に基づき、フェリペとチームは、徐々に前進することを望み、7月25日にブダペストで発生したアクシデントの影響からできるだけ早く抜け出すことを望むと同時に、復帰を急ぎたいとは思っていない。したがって、F1への本格的な復帰の話は2010年シーズンのスタートまで待つことができ、その時点になって、FIAが負傷者のレース復帰を許可するために行うメディカルチェックを受けることになる」

　一方マッサも、アブダビでのF1復帰の可能性は非常に低いと認めている。
「すぐにでも復帰したいけれど、来季の開幕戦に100パーセントのコンディションでカムバックするのが一番いいのだと理解している」とマッサはフェラーリの公式サイトにおいてコメントしている。
「アブダビでレースができれば夢のようだが、その可能性は極めて低い」