ザウバーがシンガポールGPに予定どおりアップデートパーツを投入してきた。ヘッド・オブ・トラック・エンジニアリングのジャンパオロ・ダラーラは前戦イタリアGPで「ようやくシンガポールGPで新フロントウイングを投入する目処が立った」と語っていた。新フロントウイング導入を前進させたのが、このショートノーズだ。

 ザウバーは今シーズン序盤の第3戦中国GPでも新しいフロントウイングをフェリペ・ナッセのマシンに装着していた。しかしレース後、フロントウイングが予想通りのパフォーマンスを発揮していないことが判明し、バーレーンGPからは従来型に戻していた。

 その後、ザウバーは空力的に大きなアップデートを行わなかったため「財政的に厳しく、限られたリソースを来年の開発に回しているのでは?」と囁かれた時期もあった。

「もちろん財政的に厳しいことは事実だ。だからこそ投入しても機能しないパーツを、どんどん作ることは許されない。中国GP以降、新しいパーツを投入するのに時間がかかったのはそのためで、決して早々に来シーズンへターゲットを移行したわけではない」と、ダラーラは言う。

 ザウバーの新しいノーズは、マクラーレンによく似たショートタイプ。これまでのノーズはフロントウイングのメインフラップから約100mm先端が飛び出していたが(写真:青色の線)、ショートノーズの先端はメインフラップより数mm内側(写真:赤色の線)。ウイングステー(吊り下げる部分)の位置は従来と変わりないが、ステーから後方に伸びるトンネル状の筒の長さが後方へ50mmほど伸びている(写真:黄色の線)。ショートノーズに合わせて開発された新しいフロントウイングは、中国GPに投入したものとはアッパーフラップの形状が異なり、まったく新しい仕様となっている。

「新しいノーズはスペアも含めて全部で4つあり、シンガポールGPだけでなく、日本GPでも使う予定だ」

 直角コーナーが多く、フロントのダウンフォースが重要なシンガポール市街地サーキットで、大型アップデートを投入したザウバーC34は、どんな走りを見せられるだろうか。

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