かわって首位に立ったのは、このSS2でもトップタイムをマークした、スポット参戦のマッズ・オストベルグ(フォード・フィエスタR5)。続くSS3ではブフィエに最速を譲るも、ラリーリーダーの座を堅持。このままふたりのWRCスタードライバー同士のバトルが続くかと思われたが、今度はそのオストベルグにも不運が待っていた。

 首位を走っていたそのSS3で、彼のマシンにパワーステアリングの不調が発生。これで大きく遅れたオストベルグは実質リザルトに絡むことが不可能に。

WRCのレギュラー、マッズ・オストベルグ参戦で現地での注目度も大きくアップ
新コドライバーとの習熟やターマック練習も兼ねたオストベルグだったが、トラブルで上位に絡めず

 このステージ以降、デイ2のSS7を除いて最終ステージ前のSS10まで、ブフィエが全ステージを制覇する勢いを見せ、2番手につけた2年連続ERC王者、カエタン・カエタノビッチ(フォード・フィエスタR5)に38.5秒の大量リードを築くことに成功。最終SS11は安全マージンを見ながらカエタノビッチに最速を譲り、自身の持つイベント最多勝利記録を更新する5勝目と、2017年ERC初勝利を決めた。

ブライアン・ブフィエにとっても久々の勝利。これで今季ERCは5戦で5人の勝者が誕生した

「デイ1の午後から自分たちのペースには自信があったし、本当に満足のいく走りができた」と笑顔で振り返ったブフィエ。

「もちろんマッズがトラブルに見舞われたのは残念で、可能なら別の方法で彼からリードを奪いたかった。でも、このラリーは僕にとっても重要な1戦で、なぜなら遠い遠い昔に僕がラリーデビューを飾った地でもあるからね。長らく勝利から遠ざかってもいたし、またポディウムの頂点に帰ってこれて本当に幸せだ」

母国のスタードライバーであり、2年連続ERC王者のカエタン・カエタノヴィッチは選手権リーダーに復帰

 一方、2位に入ったカエタノビッチは、選手権争いのライバルであるブルーノ・マガラエス(シュコダ・ファビアR5)が初参戦イベントで9位に終わったことから、ポイントリーダーの座を奪還することに成功。

「本来、僕の母国ラリーなので(ブフィエに)負けてしまったことに怒るべきなんだろうけど、2位で選手権首位の座を取り戻したことに満足しているよ」とカエタノビッチ。

 これで前人未到となるERC3連覇に向けて、5戦で5人の勝者が誕生する激戦のシーズン制覇に向け、1歩前進した形となった。

 次戦第6戦は2004年以来、ERCの名物イベントとして知られる『バウム・チェコ・ラリー・ズリン』。首都プラハから南に300km離れた大学都市モラヴィア周辺のターマック・ステージ群を舞台に、8月25〜27日に開催される。

元ERC王者のイタリア人スタードライバー、ルカ・ロセッティを起用したTMGのGT86 CS-R3はリタイア
総合3位にはマリアン・グリーベルが入り、ERCジュニアU28の勝者となった
オペル・アダムR2のタマラ・モリナーロがERCレディス・トロフィーを制覇

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